1994 Fiscal Year Annual Research Report
脳におけるアミロイドタンパク質の生成および沈着とアルミニウム蓄積機序
Project/Area Number |
05670322
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
田口 徹也 高知医科大学, 医学部, 助教授 (40095021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 厚 高知女子大学, 家政学部, 教授 (60178704)
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Keywords | 微量元素 / リソゾーム / 水迷路学習 |
Research Abstract |
初年度に検討した脳リソゾームの純度高い調製法により調製されたリソゾームを用いて、微量元素の動態とリソゾームの機能の関連を検討し、さらにラット脳タンパク質の質的変化と学習能力との関連を検討した。 まず、微量元素の動態とリソゾームの機能の関連を検討するために、ラット肝臓を用いて銅代謝におけるリソゾームの役割を分析した。その結果、銅を投与することによって肝リソゾーム中の酵素活性の低下が見られたが、肝タンパク質あたりのリソゾーム量の増加が認められた。このことは、肝リソゾーム中への銅蓄積によるリソゾームの機能低下をリソゾーム量を増加させることで代償的に働いていること、すなわち、肝臓における銅の蓄積にはリソゾームが重要な役割を担っているを示しており、微量元素の動態とリソゾームの機能の関連が確かめられた。 次いで、ラット脳タンパク質の質的変化と学習能力との関連を、香辛料摂取ラットを用いて検討した。香辛料摂取および対照ラットにおける全脳可溶性タンパク質の二次元電気泳動による泳動パターンを比べてみると、対照ラットで認められた等電点の酸性領域の分子量約7万のタンパク質スポットが消失していた。香辛料を摂取した結果、タンパク質の質的な差がでたことを示している。この両群のラットを用いて水迷路による学習能力を比べてみると、5%濃度の香辛料を45日間摂取したラットでは対照ラットに比べて、学習能力の低下が認められた。このことは、脳内に存在する何らかのタンパク質の質的な変化がその学習能力に大きな影響を及ぼすことを示している。
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