1994 Fiscal Year Annual Research Report
手腕系振動症候群における許容基準設定に関する研究-特にレイノ-現象有症率と末梢循環障害機序の検討から-
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05670350
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 規章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石居 房子 山口大学, 医学部, 教務員 (70144962)
岩本 美江子 山口大学, 医学部, 講師 (80034932)
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Keywords | 手腕系振動症候群 / 許容基準 / レイノ-現象 / 振動暴露 / 循環障害 / 交感神経系 / ストレス反応 |
Research Abstract |
手腕系振動症候群の許容基準についての検討を目的として、振動障害患者および健常対照者の急性ストレス負荷に対する反応性の比較検討、振動障害者および一般住民におけるレイノ-症状有症率の調査を行った。 高知県において治療中のレイノ-症状を有する振動障害者20名、レイノ-症状を有さない振動障害者6名、年齢の近似した健常対照者17名を対象とし、ストレス負荷実験((MDT+恐怖ビデオ鑑賞+ヘッドホンからの間欠騒動(90dB(A)、ホワイトノイズ)暴露下における1桁の加算計算)を行った。安静前およびストレス負荷後の尿中遊離カテコールアミンを高速液体クロマトグラフィー電気化学検出器(HPLC-ECD)法で測定した結果、振動障害患者は寒冷負荷のみならず日常的ストレス負荷に対する感受性が亢進していることが示された。尿中コーチゾルおよび同時に測定した心電図R-R間隔測定データについてはさらに分析中である。 昨年度からの広島県瀬戸田町の造船業従事者の振動障害患者、愛媛県宮窪町の採石業の振動暴露作業従事者の末梢循環障害を含む振動障害症状、循環機能に影響する生活因子、振動暴露状況についての基礎資料、山口県における職域健診、学校健診における一般住民についてレイノ-症状有症状況について調査を継続し解析中である。レイノ-現象発生の閾値が日本人は白人より高い可能性があり、許容基準設定において考慮する必要があることを示唆する結果が得られている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Harada N: "Factors influencing vibratin sense threshold test and somatosensory evoked respnses to electrical stimulation as an objective test" Abstracts of Stockholm Workshop 94 on Hand-armVibration Syndrome-Diagnostic and Quantitative Relationships to Exposure. 33-34 (1994)
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[Publications] 岩本美江子: "振動障害患者のストレス負荷に対する尿中カテコールアミン排泄量" 日本産業衛生学会総会発表予定. (1995)