1993 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化した水銀鉱山退職者の神経機能とADL……20年後の追跡研究
Project/Area Number |
05670357
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
岸 玲子 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80112449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 剛 札幌医科大学, 保健医療学部・作業療法, 教授 (00162446)
松本 博之 札幌医科大学, 医学部・神経内科, 助教授 (80106476)
三宅 浩次 札幌医科大学, 医学部・公衆衛生学, 教授 (20045363)
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Keywords | 水銀 / 鉱山退職者 / 神経機能 / 追跡調査 / 運動機能 / 認知機能 / 要因対照研究 |
Research Abstract |
イトムカ水銀鉱山(北海道網走管内)の退職者について退職後18年目に健康調査を行った。対照群は7市町村で成人病検診時に同様の調査を実施し、その中で年齢(±3歳以内)と教育歴でマッチする者を無作為に選び比較した。精神・神経・運動機能は水銀中毒時にあった症状や後遺症をできるだけ客観的に評価できること、高齢者が対象であること、フィールドで実施するなどの条件を考慮してテストバッテリーを組んだ。1)運動機能、【.encircled1.】握力、【.encircled2.】閉眼片足立ち、【.encircled3.】振戦の有無。【.encircled4.】運動正確度:南カリフォルニア感覚統合検査(SCSIT)、【.encircled5.】東大リハビリ協調度テスト、【.encircled6.】Record Tracing、【.encircled7.】手腕作業、【.encircled8.】指先器用、【.encircled9.】反応時間、【.encircled1.】0色名呼称、【.encircled1.】1タッピング 2)認知機能 【.encircled1.】2コース立方体組み合わせ検査、【.encircled1.】3記銘力検査(数唱:順唱と逆唱、【.encircled1.】4長谷川式痴呆スケール 過去に急性中毒症状のあった76人と急性症状のなかった41人、および年齢・教育歴をマッチさせた対照76人をそれぞれ比較した。 過去に水銀暴露を受けた退職者のうち、少なくとも1回以上、急性中毒の既往のあった76人と対照と比較すると、握力、反応時間、タッピング、ペッグボードの手と目の協応性(的打ちとtracing)、色名呼称次官、コース・ブロックデザインテストの成績は、過去に中毒歴のある退職者の方が、性・年齢・学歴をマッチさせた対照群より有意に劣った。閉眼片足立ち、振戦、長谷川の痴呆スケールでは差は認められなかった。
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Research Products
(1 results)