1993 Fiscal Year Annual Research Report
アルコール多飲者のHCV感染状況とHCV subtype別の病態進展度について
Project/Area Number |
05670360
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
門奈 丈之 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30046958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 隆 大阪市立大学, 医学部, 助手 (30227144)
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Keywords | アルコール性肝障害 / HCV |
Research Abstract |
今回は、肝障害を有する常習飲酒家または大酒家でIgMHA抗体陰性、HBs抗原陰性で輸血歴がなく、「アルコールと肝」研究班のアルコール性肝障害の診断基準に合致した症例143例、(脂肪肝、(FL)7例、肝線維症、(HF)18例、アルコール性肝炎、(ALH)24例、常習飲酒家の慢性肝炎(CH)39例、肝硬変(LC)42例、肝硬変・肝細胞癌合併例(HCC)13例)について、各種HCV抗体、HCV RNA陽性率等を検討した。 〔結果〕1、HCV RNAの陽性率はそれぞれ0/7(0%)、1/18(6%)、2/24(8%)、27/39(69%)、24/42(57%)、7/13(54%)とCH、LC、において高率に認めた。 2、臨床経過において、HCV RNA陰性群は断酒によって、AST、ALT、gamma-GTP、T-bil、Alb、gamma-Glob、及びChEが有意に低下しほぼ正常化するのに対し、陽性群では、ALT、gamma-GTPのみ低下するにとどまった。 3、genotype分類では、HFの1例はtypeII+III、ALHではtypeII;1例、typeIV;1例、CHではtypeI;0%、typeII;75%、typeIII;21%、typeIV;4%、LCではそれぞれ0%、78%、13%、4%、HCCでは7例ともtypeIIであり、非飲酒家のC型慢性肝疾患とほぼ同様の分布を示した。 4、HCV RNA陽性、陰性群別のHAIscoreはcategolyI,II,IIIとも陽性群で有意に高値を示したが、陰性群においても炎症反応を示す症例もみられた。 5、血中HCV RNA量は、病態別、genotype別に検討したが、有意差を認めず、また断酒によっても減少しなかった。
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