1993 Fiscal Year Annual Research Report
個人健康危険度を保健情報とした健康教育システムの開発
Project/Area Number |
05670365
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉田 勝美 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (80158435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 弘史 慶應義塾大学, 医学部, 助手
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Keywords | 保健情報 / 健康危険度 / 健康教育 / 比例バザードモデル / 一次予防 |
Research Abstract |
疾病の一次予防として、健康教育の役割が期待されている。しかしながら、個人毎に客観的かつ定量的な保健情報を提供する技術が開発されているとはいえない。本研究は、個人保健情報として、健診成績並びに生活様式を用いて、健康教育に応用する保健情報を提供するシステムを開発し、その有用性を無作為化対照試験を用いて検討することにある。 本年度は、疫学的モデルを医学データベースから作成することを主目的に研究を進めた。 1 健診成績をもとに、時系列的に個人情報を管理することを目的に、データベースの再構築を行った。データベースに登録する条件として、観察期間が15年以上であることとし、人数が少ない女性については除外した。延べ人数は3576名であった。必要カテゴリー情報の再コード化を行い、一貫性を確保した。 2 高血圧発生に関する疫学モデルを比例ハザードモデルを用いて開発した。観察開始時に正常血圧であった2257名を対象として、観察期間中に高血圧及び血圧治療を開始した状態をendpointとして疫学モデルを作成した。モデルには、観察開始時点での血圧、肥満、飲酒、ストレスが憎悪因子として、喫煙が抑制因子とするモデルを得た。職種ごとでモデルに相違も同時に観察された。 3以上のモデルを用いて、コンピュータ支援健康教育システムを開発する目的で、可搬性ユーザーインターフェイスを考慮して、ウインドウが動作するノート型パーソナルコンピュータを購入し、使用環境を設定した。健康教育画面では、データベースとの互換性やグラフ表示について好ましい環境を検討した。
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