1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05670365
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Research Institution | St.Marianna University |
Principal Investigator |
吉田 勝美 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80158435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 英孝 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手
松田 弘史 慶應義塾大学, 医学部, 助手
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Keywords | 健康危険度 / 健康教育 / 健康診断 / 一次予防 / 疾病モデル |
Research Abstract |
慢性疾患が疾病構造の主体を占めるようになった現在、慢性疾患に対する一次予防の重要性が認識されている。本研究は、慢性疾患の一次予防で主体となる健康教育のシステム化を図ることにある。健康教育は、従来医師・保健婦の経験に依存してきたと共に、集団の知識を個人に適応するための障害が指摘されてきていた。本研究では、個人健康度として、健康診断結果・生活様式を中心に、疾病発症モデルを用いた発症確率を用いて、再現性のある保健教育を行うシステムの開発である。 本研究では、 1 検査値改善モデルによる健康教育システム 2 この種の健康教育システムの減量教育効果 3 長期疫学モデルの開発の問題点 を課題として研究を進めた。 1 検査値改善モデルによる健康教育システム 検査値改善モデルは、検査成績に軽度の異常を認める者を対象者として、偏りのある生活様式を是正した際に、どのような検査成績が改善するかを示すことで保健教育を行うシステムである。基準モデルは、数量化1類を使用し、生活様式の是正による検査値の期待変化量を算出して、受診者の健康教育に供するものである。表示内容は、検査成績に変化を与える生活様式の重みの一覧、期待変化量を時間軸に対する予測検査成績とした。 2 この種の健康教育システムの減量教育効果 1で開発した健康教育システムが有する健康教育効果を明らかにするため、49名の総合検診と健康教育システムを同時に受診した49名と総合健診受診後通常の保健指導のみを施行した49名を対照として、1年後の肥満度、総コレステロール、中性脂肪を測定した。健康教育システムを受診した49名において、減量、総コレステロール、中性脂肪の低下を認めた。 3 長期疫学モデルの開発の問題点 検査成績に軽度の異常を認めた者の保健指導システムの他に、全く検査成績に異常を認めない者が将来検査異常を出現する疾病モデルの開発が、次の段階の健康予測システムにとって必要である。総合健診を最大15年にわたり継続受診している者を対象として、高血圧の発症に関するモデルを作成した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 高橋英孝、吉田勝美、他: "人間ドックにおける軽度異常者管理システム" 健康医学. 8. 82-85 (1993)
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[Publications] 高橋英孝、吉田勝美、他: "肥満に対する健康危険予測システムの評価" 産業医学. 36. 326-327 (1994)
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[Publications] Takahashi E,Yoshida K,Kondo T and Sasamori N.: "Health risk appraisal in AMHTS:Effect on obesity,Health tactics in the 21st century" Tamura M.ed,. 141-145 (1994)
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[Publications] Sugimori H,Yoshida K,Miyakawa M,et al: "Long-term analysis of factors related to hypertension in Japanese workers,Health tactics in the 21st century," Tamura M.ed,. 177-182 (1994)