1994 Fiscal Year Annual Research Report
職業性手根管症候群のスクリーニングおよび健康管理システムの開発
Project/Area Number |
05670370
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Research Institution | University of Tokushima |
Principal Investigator |
久繁 哲徳 徳島大学, 医学部, 教授 (40145123)
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Keywords | 手根管症候群 / スクリーニング / 効率 / 費用 / ROC分析 / 健康危険度評価 / 感度 / 特異度 |
Research Abstract |
手根管症候群の早期発見を効果的に実施するために,スクリーニングに用いる検査および診察項目の有効性を評価した結果,感度・特異度が高い検査項目として,自覚症状チェックリスト,正中神経伝導速度(知覚神経)が挙げられた。それぞれの値は,90%・88%,100%・87%であった。 スクリーニングの経済的に効率的な戦略は,自覚症状チェックリストであり,1症例発見当り2500円と,神経伝導速度の37400円の1/15であった。また,自覚症状から神経伝導速度への限界効果に対する限界費用は,352000円と極めて高かった。 また,職場において手根管症候群の健康管理を行うために,発症要因の分析から得られた結果に基づき,各種要因を総合的に評価する健康危険度評価(Health Risk Appraisal)の方法について検討を行った。危険度評価について,多重ロジスティック回帰分析に結果,16項目の要因により正判別率99.0%によって,症例の推定が行われていた(p<0.001)。症例の判別は,Prob(event)=1/(1+e^-^z),Z=B_0+B_1X_1+B_2X_2+・・・・+B_nX_n.によって得られた(Bは回帰係数を示す)。回帰係数から,とくに重要な項目としては,手指の不自然作業時間,手首への負荷時間,一人当り給食数,重量物取扱(取扱重量),全給食数,手指の反復時間,休憩時間の取得困難が挙げられた。
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Research Products
(2 results)