1993 Fiscal Year Annual Research Report
中高年齢者における睡眠特性の多元的解析とその応用に関する研究
Project/Area Number |
05670373
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
松本 一弥 東亜大学, 工学部, 教授 (80086602)
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Keywords | 睡眠時間 / 加齢 / 睡眠特性 / 睡眠習慣 / 交代制勤務 / 生活行動パターン / 仮眠 |
Research Abstract |
今年度(平成5年度)の研究は,およそ当初の計画どおりに推進することができた。以下,具体的に研究実績を記述する。 睡眠質問紙作成:25項目からなる睡眠習慣調査票とクロノタイプ・性格特性等を評価しうる睡眠特性に関連する約50の質問項目を抽出し,最終的な睡眠にかかわる質問票を作成し終えた。また,下記に述べる対象職場の中で,交代制勤務を実施している職場には,夜勤中の仮眠を与えている企業とそれを全く与えていない企業が抽出できたので,夜勤中の仮眠効果を検討するための質問票も別途作成した。 データ収集:下関市商工会議所ならびに下関21世紀協会(若手経営者協会)の賛同を得て,現在のところ25社に勤務する中高年齢者を含めた従業員約1,200名およびその従業員の子供さん(小・中・高校生)約1,000名のデータが収集された。現在も調査依頼およびデータ収集を続けており,最終的には30社の企業から約2,000名の従業員および1,500名のお子さんのデータを収集する予定である。 データ解析:現在,回収された質問票を逐次コンピュータに入力中である。また,上述した夜勤中の仮眠効果については,いままで研究がされていないこともあって,優先的にデータを解析した。その結果,夜勤中に約3時間の仮眠がとれる職場では,夜勤中および夜勤後の疲労の蓄積が少なく,かつ夜勤疲労の回復も速いことが明らかになった。この結果については,現在,英文雑誌Ergonomicsに投稿中である。 今後の問題点:予定したより質問票の回収数が多く,このため,今後データ入力およびデータ分析にかなり時間と研究費がかさむことになったが,残りの結果を平成6年度中にまとめる予定である。
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