1993 Fiscal Year Annual Research Report
公衆栄養生態系における無機質出納と健康危険因子を指標とした介入疫学研究
Project/Area Number |
05670374
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Research Institution | 国立公衆衛生院 |
Principal Investigator |
梶本 雅俊 国立公衆衛生院, 栄養生化学部・公衆栄養室長 (90111111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 照子 兵庫県立姫路短期大学, 助教授
佐藤 加代子 国立公衆衛生院, 母子保健学部, 主任研究官
鈴木 妙子 愛国学園短大, 教授
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Keywords | 公衆栄養 / 無機質 / 陽イオン / 介入疫学 / カルシウム / 陰イオン / 牛乳 |
Research Abstract |
調査に先立ち基礎的検討として尿中のNa・K・Ca陽イオンの金属パタンを液クロにより分析し金属栄養の指標とした。同じくF・SO4、SO2、C1、NO3等の陰イオンの分析法も検討した。尿中のNa・K・Caイオンのパタンは標準添加の検討で回収率や検量線でも他成分の妨害なく、金属栄養の指標とすることができた。F・SO4、SO2、C1、NO3等の陰イオンも灰化処理なしで分析が可能になった。 無機質代謝のうち、従来公衆栄養的見地からはカルシウム不足がいわれている。今回は日本人の日常生活での真の吸収率を求めようとして、カルシウムについての吸収率を求めた。厳密な二回の実験を用い、実験は男子8名、女子8名の厳重な管理のもとに血液成分、カルシウム、ホルモンについてデータを得て分析した。その結果牛乳食、野菜食、小魚食、炭酸カルシウム食のうち、牛乳群の便Ca吸収率が最も高く、牛乳群、小魚食の尿中にカルシウム排泄が多かった。 介入疫学の手始めとして神奈川県愛川町、城山町の健診時において住民検診時に血液性状や食習慣調査データを用いて、一部は歯科健診も行い健康状態との関連を分析した。健康に役立つ心構えの調査で、腹八分や塩分控ええ目等の食行動調査20項目間の関連分析を行った。過去の栄養調査と食習慣の結果を総合して、多変量解析を用い、そのうち主成分分析では、身体的測定項目は相互に強く関連しアンケートでもビタミンの摂取を除く他の項目について互いに強く関連したことが分かったので今後は数項目の調査で他の項目が推定できることが分った。
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