1993 Fiscal Year Annual Research Report
Air interface 培養細胞の血小板活性化因子による粘液線毛調節機構
Project/Area Number |
05670538
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
近藤 光子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50178430)
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Keywords | 血小板活性化因子 / 気道上皮細胞 / air interface / イオントランスポート / カルシウム |
Research Abstract |
血小板活性化因子(以下PAF)は強力な炎症性メデイエーターで炎症細胞の活性化、気道収縮、血管透過性の亢進などの作用を有し、気管支喘息の病態に重要な役割を果していると考えられている。気管支喘息では粘液線毛輸送系の障害が観察されているが、この方面のPAFの関与はまだ十分検討がなされていない。本年度はAirinterface法により培養した気道上皮細胞を用いて、PAFの電気的特性に与える影響およびPAF添加後の細胞内カルシウムの動態を明らかにした。 1電気的特性の評価:Airinterface法で培養された牛気道上皮細胞をUssingchamberに固定しvoltage clamp法により電気的特性の変化を測定した。PAFの投与により濃度依存性にshort-circuitcurrentが増加した。またCl channelblockerで抑制されたことによりPAFにより電気的特性の変化はClイオンの分泌亢進によることがわかった。またこの反応はPAF受容体拮抗剤、Ca除去、indomethacinの前処置により抑制されることから、PAF受容体を介し、Ca依存性でかつprostaglandinを介する反応と推測された。 2細胞内遊離カルシウムの測定:培養細胞にfura2-AMを負荷し蛍光比の変化により細胞内カルシウムを測定した。PAF添加後、細胞内カルシウムは上昇し、その反応は一過性の反応と持続性の反応の2相性を示した。EGTAの前処置にて後者の持続性の反応は完全に抑制され、またPAF受容体拮抗剤により両方の反応とも抑制された。よってPAFはPAF受容体を介し、細胞内カルシウム貯蔵部位からの一過性の遊離および細胞外からのカルシウムの流入を引き起こすことが推測された。
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Research Products
(1 results)