1994 Fiscal Year Annual Research Report
心不全におけるα_1酸性糖蛋白の分子種の変換に関する研究
Project/Area Number |
05670585
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
野村 憲和 北海道大学, 医学部, 講師 (70180776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井関 健 北海道大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40203062)
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Keywords | α_1酸性糖蛋白 / 心不全 / 結合部位数 / 結合能 / 糖 |
Research Abstract |
前年度で開発した前処理カラムの使用により、ヒト血清から短時間で安定したα_1酸性糖蛋白を効率よく単離出来た方法により、心疾患患者の血清において以下の検討をした。心不全のモデルとして今回は急性心筋梗塞の患者を用いた。本患者において、心筋梗塞発症4〜5日後にα_1酸性糖蛋白の血清中濃度は最高になり、以後経時的に減少し、2週間後もとの値に戻る。この際単位α_1酸性糖蛋白当たりの抗不整脈薬ジソピラミドの結合量は、心筋梗塞発症4〜5日後最低になり2週間後もとの値に戻ることがわかった。したがって梗塞発症4日目と4週間後の血液を比較した。まずα_1酸性糖蛋白の薬物結合蛋白としての働きをスキャッチャード・プロットにより、結合部位の数や結合能を検討した。梗塞発症4日目のα_1酸性糖蛋白においてジソピラミドの結合部位数が有意に減少したが、結合能には変化がなかった。この時のα_1酸性糖蛋白を構成している糖(シアル酸・フコース・Nアセチルグルコサミン・ガラクトース・マンノース)の組成を検討した。フコースは有意な変化はなかったが、他の糖は梗塞発症4日目は有意に増加していた。これらの成績は、病態時には通常とは異なったα_1酸性糖蛋白が生成され、薬物の蛋白結合にも影響を与えているものと推測された。今回心不全のモデルとして急性心筋梗塞の患者を用いたが、今後慢性心不全等でのさらなる検討を必要とする。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Akikazu Nomura et al: "Digoxin dose adjusted according to estimated creatinine clearance in elderly patients with cardiac disease" Cardiol Elderly. 2. 139-143 (1994)
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[Publications] Akikazu Nomura et al: "Altered alphal-1-acid glycoprotein concentration and free fraction of disopyramide in patients with heart disease" Jpn J Clin Pharmacol Ther. 25. 413-418 (1994)
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[Publications] Satoshi Kishino et al: "Alpha-1-acid glycoprotein concentration and the protein binding of disopyramide in healthy subjects" J Clin Pharmacol. 35(in press). (1995)