1993 Fiscal Year Annual Research Report
抗核抗体の表皮細胞核へのin vivo結合能の研究-モデルマウスの樹立と応用-
Project/Area Number |
05670729
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
古川 福実 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40156964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸倉 新樹 浜松医科大学, 医学部, 講師 (00172156)
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Keywords | ループスエリテマトーヂス / 抗核抗体 / MCTD / 培養細胞 / モデルマウス / MRLマウス |
Research Abstract |
本年度実績の概要は次の通りである。 1)MRL/MP-+/+マウスの2年間におよぶ観察で、生存率や皮疹出現率を把握した。 2)同マウスの皮疹は雄で18ヶ月令後,雌で13ヵ月令後に50〜70%の皮疹出現率を示した。 3)表皮細胞への免疫グロブリンの沈着は,2)の加令マウスでおよそ50%の頻度で観察された。 4)電顕的観察では,免疫グロブリン沈着の有無による形態学的差をみとめなかった。 5)皮疹と表皮細胞核への免疫グロブリン沈着の有無の間に有意な差はみられなかった。 6)培養表皮細胞核への抗核抗体陽性血清の反応がアセトン後固定法により実証された。 以上のように当初の計画は大略達成することが出来た。 研究遂行上,マウス血清の抗RNP抗体や抗Sm抗体のELISA法による測定の必要が生じた。ヒト膠原病で抗RNP抗体の存在と表皮細胞核への免疫グロブリン沈着の間に強い相関があることから克服すべき課題となった。
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[Publications] 古川福実: "臨床面より視た乾癬の自己免疫説再考-抗角層抗体からスーパー抗原まで-" 日本皮膚科学会雑誌. 103. 1642-1647 (1993)
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[Publications] 古川福実: "MRL/lprマウスに対するFK506の効果" 静岡県免疫懇話会記録. 16. (1994)
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[Publications] 古川福実: "スーパー抗原と皮膚疾患" 臨床皮膚科. 48. (1994)
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[Publications] K.Ikai: "Immunohistochemical localization of lipocortins in normal and psoriatic human skin" Arch.Dermatol Res. 285. 296-299 (1993)
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[Publications] F.Furukawa: "Pathogenesis of lupus dermatoses in autoimmune mice. XIX.attempts to induce subepidermal immumoglobulin deposition in MRL/Hp +/+ mice" Arch.Dermatol Res. 285. 20-26 (1993)
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[Publications] Fukumi Furukawa: "Relationship between heat shock protein induction and the hinding of antibodies to the extractable huclear antigens on cultured human keratinocytes" J Inuest Dermatal. 101. 191-195 (1993)
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[Publications] 古川福実: "アレルギー産業環境からのアプローチ" 金原出版, 368 (1993)