1993 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの脂腺、アポクリン腺細胞の培養とアンドロゲン代謝
Project/Area Number |
05670736
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
高安 進 大分医科大学, 医学部, 教授 (20028468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 忠重 大分医科大学, 医学部, 助手 (80244169)
板見 智 大分医科大学, 医学部, 助教授 (30136791)
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Keywords | 脂腺 / アポクリン腺 / 男性ホルモン受容体 / 5alpha-レダクターゼ / 培養細胞 |
Research Abstract |
1.脂腺細胞の培養:全層皮膚より手術顕微鏡下に脂腺を単離し、MMCで処理したhuman fibroblastsを feeder layer として10%FCSを含むFAD mediumで培養した。増殖した脂腺細胞はcollagen coated dish上でKGMもしくは10%FCSを含むDMEMで継代培養し、これを実験に用いた。またoil red Oで脂肪染色を行った。 2.アポクリン腺細胞の培養:腋窩全層皮膚よりアポクリン腺を単離しcollagen coated dish上でKGMで培養したものを実験に用いた。CEAに対する抗体を用いて免疫組織学的に検討したところ10%FCS-DMEMで培養し分化させると陽性を示した。抗アンドロゲン受容体抗体では陰性であった。しかし増殖する細胞が非常に少ないので今後は、脂腺細胞と同様にfeeder layerを利用した培養を検討する。 3.アンドロゲンの代謝:上記の各々の細胞を^3Hでラベルしたテストステロンと4時間インキュベートしメディウムよりステロイドを抽出し、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーにて代謝産物を定量分析した。その結果どちらの細胞でも強いアンドロゲン活性を示すダイハイドロテストステロンを認めたが、アンドロステンジオンが主たる代謝産物であった。しかし脂腺細胞の場合、oil red O染色陽性の細胞の方がDHT産生量が多く、正常表皮細胞とは異なる代謝を行っていることを示唆するデータも出ており、今後さらにデータを加え検討する予定である。
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