1993 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚線維症におけるalpha_1(I)コラーゲン遺伝子転写節因子の解析
Project/Area Number |
05670753
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
植木 宏明 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30069017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 隆昭 川崎医科大学, 医学部, 助手 (30258230)
森 健一 川崎医科大学, 医学部, 助手 (50248225)
荒川 雅美 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10148710)
籏持 淳 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90172923)
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Keywords | 皮膚線維症 / 強皮症 / alpha_1(I)collagen / 転写調節 / TNFalpha |
Research Abstract |
皮膚線維症ではコラーゲンをはじめとする結合織の過剰な沈着が認められる。コラーゲンの過剰な沈着をきたす最も重要なメガニズムはI型コラーゲンの過剰な産生であり、これらの疾患においてもそれがI型コラーゲン遺伝子の転写レベルでの過剰産生によることが明らかにされている。また、G.KarsentyらによりIF-1、IF-2と呼ばれる抑制因子も同定された。本年度、我々はヒトの系でalpha_1(I)collagen promoter遺伝子を用い、これらの同定を行ったところ、正常ヒト真皮由来線維芽細胞においてalpha_1(I)collagen promoter遺伝子の-100のところにCBFが-160のところにIF-1が結合することを明らかにした。現在強皮症由来線維芽細胞におけるこれらのfactorを定量中である。強皮症においてCBFは正常と同等、IF-1はやや低下している傾向が認められたが、さらに株数を増して検討の予定である。一方、私共はコラーゲンの転写を著しく減少させることの知られるTumor necrosis factor-alpha(TNFalpha)を用いたシステムでヒトalpha_1(I)collagen転写調節の解析を行った。すなわち各種のプロモーター遺伝子断片をCAT(クロラムフェニコールトランスフェレース)遺伝子にfuseしたキメラ遺伝子を作成し、その発現で検討するいわゆるCAT assayにより解析した。2.3Kおよび0.8Kのプロモーターを持つプラスミッドをヒト線維芽細胞にtransfectionし、TNFalphaを反応させると、明らかなalpha_1(I)collagen転写の減少が認められた。続いてエクソヌクレースIIIを用いるなどして-333、-294、-250、-193、-107と徐々にDNAを削ってゆき、TNFalpha(+)、(-)で比較検討した結果-107まで削ってもなお、TNFalphaを反応させると明らかなalpha_1(I)collagen転写の減少が認められ、alpha_1(I)collagen promoter遺伝子の〜-107までのところにTNFalphaが反応しalpha_1(I)コラーゲンの転写を減少させるelementが存在することを明らかにした。現在mutagenesis法などを用いるなどしてそのelementを検索中である。
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[Publications] Atsushi Hatamochi,et al.: "Decreased Type VI Collagen Gene Expression in Cultured Werner′s Syndrome Fibroblasts" The Journal of Investigative Dermatology. 100. 771-774 (1993)
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[Publications] Atsushi Hatamochi,et al.: "Purification of a novel factor which binds to the mouse alpha2(I)collagen promotor" FEBS LETTERS. 327(3). 325-331 (1993)