1994 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌診断におけるコンピューテッド・ラジオグラフィーの有用性の研究
Project/Area Number |
05670790
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
清水 雅史 大阪医科大学, 医学部, 講師 (20196520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦名 謙介 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50247847)
末吉 公三 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (30179105)
楢林 勇 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60122438)
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Keywords | コンピューテッド・ラジオグラフィー / 肺癌 / ダイナミックレンジ圧縮処理 / ROC解析 |
Research Abstract |
Dynamic range(DR)圧縮画像の有用性について、臨床的に正常構造及び異常陰影の描出能の研究を点数法により行って来たが、本年は、症例数を約2倍に増やし、更にROC解析による評価を行った。DR圧縮画像に大きな影響を及ぼすパラメータであるDE圧縮テーブル(DT)を変化させ至適条件について検討した。対象はFCR7000を用いて胸部撮影の施行された68症例である。従来の左画像1枚出し(A)と、画像処理ワークステーションであるCRstation-1を用いてDE圧縮処理を行い、DT:x(QL値0を出力値-300)としたDR圧縮画像1枚出し(B)、DT:b(QL値0を出力値-500)としたDR圧縮画像1枚出し(C)、の3種類の画像を得た。それぞれの症例の正常構造および異常影の描出能を4人の放射線科医により5段階評価した。結果は、AよりもB、Cが明らかに優れており、BがCよりもやや優れていた。更に、直線階調で縦隔の描出に優れた右画像を基準として、前接合線、後接合線、奇静脈食道線、上大静脈の各縦隔線についてA,B,CのROC解析を行った。結果は、AよりもB、Cが有意に優れており、B、Cには有意差はなかった。DR圧縮画像は、右画像に匹敵する縦隔構造の描出能を有しており、縦隔部と肺野部のコントラスト差の著しい部位である胸部のFCR画像にはDR圧縮処理法が有用であるという結論が得られた。至適条件は、DT:x(QL値0を出力値-300)、DT:b(QL値0を出力値-500)の順であった。
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