1994 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病患者の事象関連電位「随伴陰性変動」出現中の局所脳血流動態に関する研究
Project/Area Number |
05670803
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
地引 逸亀 金沢大学, 医学部(神経精神医学), 助教授 (60110532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 志郎 金沢大学医学部附属病院, 核医学, 助手 (70227388)
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Keywords | 局所脳血流 / 随伴陰性変動 / 事象関連電位 / 精神分裂病 / SPECT |
Research Abstract |
平成5年度から平成6年度にかけて対照研究として正常人における随伴陰性変動(NV)と局所脳血流(rCBF)の同時測定を行ない,両者の相関を検討した。 ボランティアの正常男性10名(24.2±1.94歳)を対象として,まず安静時のrCBFを測定し,その4日後にCNVとrCBFの同時測定を行なった。CNVはFz,Cz,F_3,F_4,C_3,C_4,D_3,D_4,T_3,T_4,O_1,O_2の12部位から記録し,一方rCBFは両側の前頭葉,頭頂葉,側頭葉,後頭葉,皮質下の視床,海馬の12部位にRO1を設定し,各部位のrCBFの絶対値や相対値(大脳半球平均血流値を100とした%値)を測定した。解析は安静時のrCBFとCNV記録時のrCBFの間での変化の有無,対応する大脳皮質の各領域でのCNVとrCBFの相関の有無などについて行なった。 結果として,安静時とCNV記録時のrCBFの間で有意な変化はみられなかったが,CNVをrCBFの同時測定のデータの解析で,F_3(左前頭葉)のCNVの前記振巾と前記面積がそれぞれ,同部位のCNV記録時のrCBFの相対値との間で有意な相関を示した(P=0.01;r=0.855,P=0.006;r=0.915)。 この結果からCNVの発現機序に左前頭葉が関与している可能性が示唆された。 なお精神分裂病患者を対象とした研究については現在進行中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Jibiki,I,et.al.: "Case Study of Monosymptomatic delusion of unpleasant body odor with Structural Frontal abnormaliry" Neuropsychobiology. 30. 7-10 (1994)
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[Publications] Jibiki,I.et.al.: "Epilepsy and SPECT" Neuroscience and Biobehavioral Review. 18. 281-290 (1994)