1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しい神経細胞修復機序の解明-脳の老化蛋白修復酵素の遺伝子解析
Project/Area Number |
05670813
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
溝渕 睦彦 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (00166042)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 泰男 愛媛大学, 医学部, 教授 (60028305)
|
Keywords | 蛋白カルボキシメチル基転移酵素 / cDNA / 赤芽球 |
Research Abstract |
既報のcDNA配列をもとに、ラット脳のcDNAからPCRで124bp DNA断片を増幅し、124bp断片が単一に得られた。このDNAをプローブに用いて、8種類のヒト血球由来の培養細胞をノーザンブロットした結果が図1である。すべての血球由来培養細胞から1.1と1.6kbの2種類のmRNAが検出された。ヒト赤芽球細胞から増幅した146bp断片が、報告されている配列と同一であることを確認した後、プライマーを合成し未知の部分を増幅解析した。3'末端のDNAは、ヒト赤芽球細胞のpolyA^+RNAから(dT)_<17>プライマーで逆転写し、nestedプライマーと既知の部分のプライマーで二度PCR増幅して得た。5'末端は、既知の部分のプライマーで逆転写し、terminal deoxynucleotidyl transferaseを用いて末端にpolyAを付加した。その後の増幅は、3'末端で用いた方法と同じである。1.6kbに相当するcDNAは、1600と1553bpの2種類から構成され、それぞれのcDNAの全塩基配列を決定した。 〔要約〕 ラット脳Isoaspartyl Protein Carboxyl Methyltransferase(PIMT)cDNA配列をもとに、PCRを用いDNAプローブを作成した。8種類のヒト血球由来の培養細胞からRNAを抽出し、ノーザンブロットを行なった。長さの異なる2種類のRNA(1.1、1.6kb)が検出された。mRNAを抽出し1.6kbに相当するcDNAをNested RACE(Rapid Amplification of cDNA Ends)法で配列決定した。スプライシングの違いにより、1600と1553bpの2種類のcDNAが同定された。この2種類のcDNAから推定される蛋白は、C末端の一部が異なることが明らかになった。
|
-
[Publications] Mutsuhiko Mizobuchi: "Tissue-Specific Expression of Isoaspartyl Protein Carboxyl Methyltransferase Gene in Rat Brain and Testis" J.Neurochem.62. 322-328 (1994)
-
[Publications] 武田良平: "ヒト赤芽球細胞におけるIsoaspartyl Protein Carboxyl Methyltransferase cDNAの配列決定" 神経化学. 32. 58-59 (1993)