1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05670827
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中村 道子 東邦大学, 医学部, 講師 (50180401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸見 仁道 東邦大学, 医学部, 助教授 (90165514)
鈴木 二郎 東邦大学, 医学部, 教授 (10090408)
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Keywords | 精神分裂病 / 連鎖解析 / PCR / ドーパミンD4レセプター / 相関 |
Research Abstract |
1.ドーパミD4レセプター遺伝子には48塩基対を1単位とした繰返し配列があり、2-8回繰返しの7種類の対立遺伝子が存在する。我々はこれらの多型と精神分裂病が相関する可能性を考えた。その相関を調べる前段階として健康人DNAを用いて、PCR法による本遺伝子多型性の検出法を確立した。本遺伝子多型性領域のGC含量は85%と高いために、通常のPCRより高い温度条件で反応を行なう必要がある。そこで高耐熱性酵素Vent(exo^-)DNA polymeraseを用いて種々の条件検討を行ない、最適条件を見出した。PCRの温度サイクルは、基本的には、99°C,1.5分のdenaturationと79°Cと75°C、2分のannealingとextensionとした。最初の15サイクルではannealingとextensionは79°Cとし、後の15サイクルでは、annealingとextensionは75°Cとした。各々の最初のannealingの時にVent DNA polymeraseを各4単位、計8単位投入した。次に、健康な日本人52名の多型性を調べたところ、対立遺伝子頻度は、D4.2(2回繰返し:以下同様):0.154,D4.3:0.010,D4.4:0.778,D4.5:0.048,D4.6:0.010であった。遺伝子頻度は各対立遺伝子頻度から導かれる理論値とほぼ一致しており、Hardy-Weinbergの法則を満たしていた。これらの結果は、D4レセプター遺伝子多型性のPCR法による解析が可能であることを示している。2.精神分裂病が2名以上発病している家系について、各構成員を診断基準に基づき、診断を行ない、血液採取を現在行なっている。またその血液からDNA抽出を行ない、サンプルを集めている。以上より平成5年度研究実施計画はほぼ予定通り達成された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] A.Inoue,H.Ihara,T.Kon,M.Nakamura et al.: "Polymorphism in the human dopamine D4 receptor gene(DRD4)in Japanese detected by PCR" Human Malecular Genetics. 2(12). 2197 (1993)