1994 Fiscal Year Annual Research Report

膵島アミロイド蛋白質遺伝子発現と糖尿病発症の関連解明と遺伝子治療の開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number	05670838
Research Institution	Chiba University
Principal Investigator	金塚東千葉大学, 医学部, 講師 (40134366)
Keywords	膵島アミロイド蛋白 / トランスジェニックマウス / インスリン非依存型糖尿病 / アミリン / 膵島アミロイド / 形質転換膵B細胞 / インスリン分泌 / トランスフェクション
Research Abstract	1.我々が作成したヒト膵島アミロイド蛋白発現トランスジェニックマウスについて以下の検討を行った。なお本トランスジェニックマウスの分泌顆粒中に同蛋白由来と考えられるアミロイド線維が認められることを前年度に確認し、本年度日本糖尿病学会年次学術集会および15th International Diabetes Federation Congress,Kabe,1994にいて報告した。 (1).加齢と膵島アミロイド沈着との関係について解明するために、24ケ月齢のトランスジェニックマウスを用いて検討した。ヒト膵島アミロイド蛋白の発現を確認したが、アミロイド沈着および糖尿病の発症を認めなかった。 (2).肥満あるいは摂取過剰と膵島アミロイド沈着との関係について解明するために、蔗糖と高脂肪食負荷の影響について検討した。同飼育マウスに肥満とヒト膵島アミロイド蛋白の発現を確認したが、アミロイド沈着および糖尿病の発症を認めなかった。 2.前年度に、トランスフェクション法によりヒト膵島アミロイド蛋白を発現する形質転換マウス膵B細胞の作成に成功した。同細胞を用いて以下の検討を行った。 (1).ヒト膵島アミロイド蛋白の発現とヒトインスリン非依存型糖尿病におけるインスリン分泌障害との関係を解明するために、同細胞におけるインスリンの合成、分泌について検討した。分泌に抑制が認められ、同糖尿病におけるインスリン分泌障害に同蛋白の過剰発現が関連している可能性が示唆された。 (2).ヒト膵島アミロイド蛋白の発現と膵島アミロイド沈着との関係を解明するために、同細胞において免疫組織化学的に、また電子顕微鏡により検討したが、アミロイドの沈着を認めなかった。以上の研究成果はヒトIAPP遺伝子の発現とインスリン非依存型糖尿病に見られる膵島アミロイド沈着およびインスリン分泌障害との関係を解明するために貢献したと思われる。

Research Products

(8 results)

All Other

All Publications (8 results)

[Publications] 八木一夫: "ヒトIAPP/amylinトランスジェニックマウスの開発" 分子糖尿病学. 4. 105-110 (1993)
[Publications] Yoshiharu Tokuyama: "Islet amyloid polypeptide gene:no evidence of abnormal promoter region in thirty-five type 2 diabetic patients." Diabetes Research and Clinical Practice.22. 99-105 (1994)
[Publications] Azuma Kanatsuka: "Islet amyloid polypeptide and its N-terminal and C-terminal flanking peptides' immunoreactivity in islet amyloid of diabetic patients." Diabetic Research and Clinical Practice.26. 101-107 (1994)
[Publications] Kazuo Yagui: "Formation of islet amyloid fibrils in beta-secretory granules of transgenic mice expressing human islet amyloid polypeptide/amylin." European Journal of Endocrinology. 12(in press). (1995)
[Publications] 金塚東: "膵島アミロイド蛋白/アミリン分子病理学疾病の分子機構" 分光堂, (1993)
[Publications] 金塚東: "膵島アミロイドタンパク/アミリンとインスリン非依存型糖尿病発生工学を用いた病態動物モデル BIOmedica" 北隆館, 5 (1993)
[Publications] 八木一夫: "膵島アミロイド蛋白/アミリン糖尿病の分子遺伝学日本臨床" 日本臨床社, 3 (1994)
[Publications] 金塚東: "膵島アミロイド蛋白/アミリンとインスリン分泌分子糖尿病学の進歩" 金原出版, 8 (1994)

1994 Fiscal Year Annual Research Report

膵島アミロイド蛋白質遺伝子発現と糖尿病発症の関連解明と遺伝子治療の開発に関する研究

Principal Investigator

金塚 東 千葉大学, 医学部, 講師 (40134366)

Research Products

[Publications] 八木一夫: "ヒトIAPP/amylinトランスジェニックマウスの開発" 分子糖尿病学. 4. 105-110 (1993)

[Publications] Yoshiharu Tokuyama: "Islet amyloid polypeptide gene:no evidence of abnormal promoter region in thirty-five type 2 diabetic patients." Diabetes Research and Clinical Practice.22. 99-105 (1994)

[Publications] Azuma Kanatsuka: "Islet amyloid polypeptide and its N-terminal and C-terminal flanking peptides' immunoreactivity in islet amyloid of diabetic patients." Diabetic Research and Clinical Practice.26. 101-107 (1994)

[Publications] Kazuo Yagui: "Formation of islet amyloid fibrils in beta-secretory granules of transgenic mice expressing human islet amyloid polypeptide/amylin." European Journal of Endocrinology. 12(in press). (1995)

[Publications] 金塚東: "膵島アミロイド蛋白/アミリン 分子病理学 疾病の分子機構" 分光堂, (1993)

[Publications] 金塚東: "膵島アミロイドタンパク/アミリンとインスリン非依存型糖尿病発生工学を用いた病態動物モデル BIOmedica" 北隆館, 5 (1993)

[Publications] 八木一夫: "膵島アミロイド蛋白/アミリン 糖尿病の分子遺伝学 日本臨床" 日本臨床社, 3 (1994)

[Publications] 金塚東: "膵島アミロイド蛋白/アミリンとインスリン分泌分子糖尿病学の進歩" 金原出版, 8 (1994)

金塚東千葉大学, 医学部, 講師 (40134366)

[Publications] 金塚東: "膵島アミロイド蛋白/アミリン分子病理学疾病の分子機構" 分光堂, (1993)

[Publications] 八木一夫: "膵島アミロイド蛋白/アミリン糖尿病の分子遺伝学日本臨床" 日本臨床社, 3 (1994)