1994 Fiscal Year Annual Research Report
アミリン(IAPP)の分泌機構と細胞内情報伝達系ならびに病態生理学的意義の解明
Project/Area Number |
05670874
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
松倉 茂 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (70030939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中里 雅光 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10180267)
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Keywords | IAPP / アミリン / 糖尿病 / 膵島アミロイド |
Research Abstract |
申請者らは、アミリンに関し以下の成果を明らかにしてきた。 (1)ヒト,ラット,マウスの膵臓よりアミリンを単離・精製し、その全一次構造をペプチドレベルで初めて決定した。(2)ヒトおよびラットアミリンのそれぞれのN端部とC端部に対する特異的抗体を作製し、感度0.2fmol,中点2.5fmolで使用可能な高感度のRIAを開発し、その体内分布や正常者および各種病態下における血漿濃度を報告した。高感度で再現性のあるアミリンの定量系を有しているのは、申請者の施設だけである。(3)アミリンの膵B細胞とD細胞ならびに幽門部G細胞における局在と他のホルモンとの共存を示した。(4)ヒト、ラット、マウスにおけるアミリンの分子型を同定し、ヒトと囓歯類ではアミリンのprocessingが異なることを示した。(5)アミリンはグルコース、グルカゴン、アルギニン刺激によりインスリンと共に分泌され、ソマトスタチンにより分泌が抑制された。ラット膵灌流実験でも同様の結果を確認した。これらの分泌反応は糖尿病前段階では遅延・高反応を、NIDDMでは遅延・低反応を示し、B細胞機能評価の有用なパラメーターになることも報告した。(6)免疫組織化学およびin situ hybridizationにより正常者,NIDDM,IDDM患者の膵臓,消化管粘膜層およびインスリノーマ組織におけるアミリンの細胞内局在や膵島アミロイド沈着とB細胞分泌顆粒中のアミリンの関係について検討した。(7)Northern blot解析によりアミリンの遺伝子発現の有無を各組織で明らかにした。また糖尿病モデルラットにおけるアミリンmRNA量の変化も示した。(8)ラットの肺,幽門部,破骨細胞株にアミリンの特異的結合部位があり、Scatchard plact解析により親和性が非常に高いことを示した。またアミリン投与によりcyclic AMPが増加することも確認した。(9)Northern blot解析、RIA、免疫組織化学によりアミリンは胎児期ですでに発現していることを明かにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Akimoto K,Matsukura S,et al.: "Plasma concentration of islet amyloid polypeptide in healthy children and patients with insulin-dependent diabetes mellitus." Acta Paediat. 82. 310-311 (1993)
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[Publications] Miyazato M,Matsukura S,et al.: "Isolation and sequence determination of two novel N-terminal fragments of islet amyloid polypeptide in rat pancreas." Regul Pept. 49. 203-210 (1994)
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[Publications] 中里雅光、松倉茂: "Islet amyloid polypeptide(IAPP/amylin)と糖尿病" 日本内科学会雑誌. 82. 131-134 (1993)
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[Publications] Nakazato M,Matsukura S.: "Islet amyloid polypeptide(IAPP/amylin)in non-insulin-dependent diabetes mellitus." Int Med. 12. 928-929 (1993)
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[Publications] 宮里幹也、松倉茂ら: "糖尿病とアミロイド" BIOClinica. 9. 36-40 (1994)
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[Publications] 中里雅光、松倉茂: "最新内科学大系 17膵・消化管内分泌" 中山書店, 10 (1993)
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[Publications] Nakazato M,Matsukura S,et al.: "Peptide Chemistry" ESCOM, 4 (1993)