1993 Fiscal Year Annual Research Report
巨核球分化と細胞周期の制御:endomitosisとサイクリン
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05670895
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 武幸 千葉大学, 医学部, 講師 (30187207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 信之 千葉大学, 医学部, 医員
布施 晃 国立予防衛生研究所, 室長
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Keywords | 巨核球 / 細胞周期 / エンドマイトーシス / サイクリン / プロイディー |
Research Abstract |
冷凍保存された培養開始2月目のCMK細胞(CMK85と命名)より、リミテイングダイルーシオン法にて、50種の亜株を得、そのploidyを検討したところ、従来より得られていた4nの亜株の他に2nの亜株が8種得られた。フローサイトメトリー(FACS)を用い、2n,4nの細胞をCD34(幹細胞マーカー)及びCD41(血小板マーカー)で2重染色し両者の発現を検討した。2n,4nの細胞共、(1)CD34(+),CD41(-)(2)CD34(-),CD41(-)(3)CD34(-)CD41(+)の3群に大別された。2nの細胞も4nの細胞と同様にフォルボールエステル(TPA)処理によりCD34(-),CD41(+)の方向への分化誘導とploidyの増加を確認した。更にこれら亜株において、他の幹細胞マーカーであるCD38につき検討した。CMK11-5は形態上もCD41の発現上も最も巨核球系へ分化した細胞株であるが、CD38は陰性であった。CMK85-40は他の亜株と比べCD34(+)かつCD38(+)であった。 従来CMK細胞は全て4nのploidyを有する細胞と考えられてきたが、2nの亜株が得られ、さらに分化度の異なる種々の亜株が2n,4nの細胞よりそれぞれ得られたことにより、これらの亜株の比較を通じ、ploidy増加機構およびそれに伴う分化機構の解明に向け今後の研究がすすめやすくなった。今後サイクリン遺伝子の発現様式の検討を通じ、巨核球におけるendomitosisの機構解明をめざしたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Akiyama N.: "Increment of the cyclin Dl mRNA level in TPA-treated three human myeloid cell lines:HEL,CMK,HL-60 cells" BBRC. 195. 1041-1049 (1993)
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[Publications] Hamamoto K.: "Expression of platelet alpha-granule protein in a human megakaryocytic leukemia cell line(CMK 11-5)" International Journal of Hematology. 58. 105-112 (1993)
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[Publications] Nagano T.: "Ultrastructural analysis of a human megakaryocytic leukemia cell line(CMK 11-5)in response to platelet agonists" International Journal of Hematology. 57. 73-80 (1993)