1993 Fiscal Year Annual Research Report
臓器移植における免疫抑制剤並びに免疫抑制法の開発研究
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05670994
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内田 久則 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30050420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出川 寿一 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10172115)
冨川 伸二 東京大学, 医科学研究所, 講師 (40164016)
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
野村 祐二 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20251449)
長尾 桓 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90143487)
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Keywords | FK506 / 肝移植 / bactobolamine / 腎移植 / 抗ICAM-1抗体 / 抗LFA-1抗体 |
Research Abstract |
ラット肝移植におけるFK506の1回投与と持続的投与の免疫抑制および副作用に及ぼす効果についての比較検討 ACI(RT1^<av1>)をdonor、LEW(RT1^1)をrecipientとして肝移植を行い、0.08mg/kg/dayのFK506を間歇的1日1回筋肉内投与を行った群の平均生存日数は30.8±9.9SD日に対し持続的静脈内投与を行った群の平均生存日数は73.4±25.1SD日で有意の生存期間の延長を認め(p<0.05)、また、拒絶反応も軽度であった。さらにFK506の血中濃度の日内変動の測定結果では、持続静脈内投与群が血中濃度の一定levelにおける安定状態を示し、それ故拒絶反応が軽度になったと思われた。また持続静脈内投与群で肝機能異常はより軽微であった。 イヌ腎移植におけるBactobolamineの免疫抑制効果についての検討 Beagle犬同種腎移植後100mg/kg/day投与の6頭は薬剤の副作用ですべて1,2日で死亡し、1頭が12日生存した。12日生存の1頭の移植腎は拒絶反応を認めず全く正常であった。この結果から、Beagle犬で一側の腎摘を行いBactobolamine100mg/kg/dayおよび50mg/kg/day投与を行ったところ、1頭ずつはそれぞれ21日、11日で死亡し、50mg/kg/day以上の投与量はBeagle犬においてはover doseと思われた。それ故、現在腎移植後25mg/kg/day投与を行い11,16,17日生存犬を得ている。 抗接着因子抗体である抗ICAM-1抗体,抗LFA-1抗体の免疫抑制効果 ラットACI(RT1^<av1>)をdonor、LEW(RE1^1)をrecipientとし肝移植を行い、抗ICAM-1、抗LFA-1抗体を1回投与すると有意の生着延長が得られ、また、donor specific blood transfusionでも有意の生着延長が得られることが明らかになった。今後これにFK506投与を組み合わせ検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 内田久則他2名: "ミゾリビン-基礎と臨床,現状におけるその役割-" BIO medica. 8(11). 883-888 (1993)
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[Publications] Kenshi WATANABE et al.: "Superiority of continuous intravenous infusion of FK506 over daily intermittent intramuseular injections in the prolongation of the liver allog rats survival in rats" Experimental Microsurgery Proceedings. 1(1). 61-75 (1993)
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[Publications] Y.Bekku et al.: "Immunosuppressive effect of Bactobolamine" Transplantation Proceedings. 24. 1368-1371 (1992)