1993 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックスからみたnO乳癌の転移能の生物学的特性の解析
Project/Area Number |
05671015
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
土屋 敦雄 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (10117674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦住 幸治郎 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90203603)
君島 伊造 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00161547)
阿部 力哉 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70004629)
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Keywords | 乳癌 / 線維芽細胞 / 乳癌細胞増殖能 |
Research Abstract |
乳癌の増殖、分化においてその間質細胞の関与について、今回in vivoで検討し、さらに乳癌細胞の低エストロゲン環境下における増殖に及ぼす腫瘍間質中線維芽細胞の働きを検討した。 外科的に切除された標本より乳癌組織及び正常乳腺組織を無菌的にそれぞれ約1g採取し、乳癌組織より得た線維芽細胞をCaF、正常乳腺組織より得た線維芽細胞をNFとした。 乳癌細胞ヌードマウス(雌BALB-Cヌードマウス)移植では、乳癌組織中線維芽細胞とヒト乳癌細胞との50%混合移植が最大腫瘤を形成し、乳癌細胞数を2倍とし、単独移植した腫瘤よりも大きかった。線維芽細胞単独移植では、腫瘤形成を認めなかった。卵摘、非卵摘ヌードマウスにMCF-7を移植し、CaF同時移植群と比較すると、卵摘、非卵摘とも、CaF同時移植群において腫瘤形成を認めた。 以上よりin vivoにおいても間質中線維芽細胞は乳癌細胞の増殖を促進し、また乳癌細胞の低エストロゲン環境下における腫瘤形成に重要な役割を演じていることが示唆された。
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