1993 Fiscal Year Annual Research Report
肝癌の病能生理と治療に関する研究-肝細胞および肝細胞癌の細胞内情報伝達系の解析-
Project/Area Number |
05671036
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秦 温信 北海道大学, 医学部, 助教授 (10113606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野島 孝之 北海道大学, 医学部, 講師 (50142732)
佐々木 文章 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (40178661)
宇根 良衛 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (60176716)
内野 純一 北海道大学, 医学部, 教授 (40000989)
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Keywords | 肝細胞増殖因子 / Met蛋白 / 肝再生 / 肝細胞癌化 |
Research Abstract |
本研究では、肝再生におけるMet蛋白の動態を明らかにすること、また、肝細胞癌および非癌部肝組織におけるMet蛋白の発現を解析することを目的に、実験的および臨床材料による研究を行った。 1.肝部分切除後再生肝細胞におけるMet蛋白の動態 Met蛋白β鎖は、発現量、リン酸化ともに明らかな変化を示さなかったが、Met proreceptorは発現量、リン酸化いずれも術後早期に減少傾向を示し、7日後には前値の40〜60%に低下した。 2.ヒト肝細胞癌および非癌部組織におけるMet蛋白の解析 1)Met蛋白発現量 Metβ鎖の発現量は非癌部より癌部で多く、Met proreceptorの発現量は癌部より非癌部で多かった(p<0.05)。また、分化度の低い肝細胞癌4例中3例では、癌部でのMetβ鎖の発現が低かった。 2)チロシン酸化蛋白 18例中11例(61%)の癌部および18例中17例(94%)の非癌部において160kDaの位置にバンドが検出されたが、両者のチロシン酸化蛋白量に明らかな差を認めなかった。 以上の結果より、肝細胞の癌化および再生にはMet蛋白prorecepterのプロセシングが重要であること、また、Met蛋白の発現が肝細胞癌の分化度に関与していることが推測された。
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Research Products
(1 results)