1994 Fiscal Year Annual Research Report
ラット膵臓移植における抗接着分子抗体,抗MHCクラスII抗原抗体を用いた拒絶診断
Project/Area Number |
05671049
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Research Institution | TOKYO OF UNIVERSITY |
Principal Investigator |
窪田 敬一 東京大学, 医学部(病), 助手 (70260388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石代 恭嗣 東京大学, 医学部(病), 講師 (80143444)
磯部 光章 信州大学, 医学部(病), 助教授 (80176263)
伊藤 精彦 東京大学, 医学部(病), 医員 (90241984)
渡辺 稔 東京大学, 医学部(病), 医員 (60242062)
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Keywords | 膵臓移植 / 抗接着分子抗体 / 抗MHCクラスII抗原抗体 / ICAM-l / 急性拒絶 |
Research Abstract |
膵移植後の急性拒絶診断として臨床応用されている膵液細胞診の技術を応用し、ラット膵移植後膵液中に接着分子ICAM-l,LFA-lがどのように出現するか検討し、より早期の段階で急性拒絶診断ができるのではないかと考え膵移植実験を開始した。当初はラットを用いた膵移植実験はすぐに技術的問題を解消し軌道に乗るものと考えられた。ドナーはF344系ラット、レシピエントはLewis系ラットとした。ドナーより膵十二指腸グラフトの形で摘出し、レシピエントの腹腔内の下大静脈,大動脈にドナーの門脈および大動脈を各々端側で吻合したのち消化管吻合を行う手技を採用した。平成5年度には2-3倍の視野で実験を行ったところ吻合が極めて難しく約20実験をこなしたが全例死亡した。次に平成6年度には実体顕微鏡の購入を待ち、それを用いて強拡大の視野のもと吻合を行ったが、手技の困難性および技術が伴わないためか膵移植は2例で成功したのみである。さらに膵管へのカニュレーションにより十分量の膵液の採取が難しく膵液採取でも手技の改良が必要である。現時点では実験は予定より大きく遅れ十分な成果が挙げられてはいないものの、実体顕微鏡の操作にも習熟し手技の完成に近づきつつある段階である。しかし、膵移植実験の手技には目処がついており、有効な膵液採取法を改良、考案すれば膵液の分析も可能になり十分な成果が出せるものと考えている。
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