1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671137
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
今井 康晴 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30075246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別府 俊幸 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30181481)
東舘 雅文 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90138917)
星野 修一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80120046)
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Keywords | 体外循環 / 人工心肺 / 補助循環 / 遠心ポンプ / 自動制御 / マイクロコンピュータ |
Research Abstract |
本年度は、遠心ポンプ流量制御プログラムの開発、電動リザーバエレベータの試作、フレキシブル・リザーバ用の内容量センサの開発を行った。遠心ポンプは、大動脈圧などの下流の影響を受けるため、回転数だけでは流量が決まらないため、遠心ポンプ流量コントロールプログラムを開発した。プログラムは、テルモSP-101ポンプの拍出圧力が、回転数の2乗と比例する特性であることに注目し、回路損失圧をカニューレサイズより推定し、拍出圧の差分を求めて積分制御する。これによりサイズを選択するだけで各種のカニューレに対応可能となり、低流量域から高流量域まで安定した制御が可能となった。制御プログラムは動物実験にて評価し、良好な応答性を示した。試作したリザーバエレベータは600mmのストロークを持ち、約10mmの精度でリザーバを任意の高さに移動できる。現時点では動物実験に使用し、リザーバ高さを変更したときに中心静脈圧、左房圧がどう応答するかを調べている。これより、閉鎖型回路を用いた場合にはリザーバ高さを変更してから血圧が安定するまでには20〜40秒を要すること、静脈圧の変化幅は高さ変更量より小さいこと、左房脱血及び右房脱血でも同じコントロールアルゴリズムで制御可能なこと、中心静脈圧、左房圧ともに同じアルゴリズムでコントロールできることなどがわかった。閉鎖型回路を用いてヘパリンレス体外循環を実現するためには、ソフトシェル・リザーバを使用する必要があるが、ソフトタイプのリザーバは内容量がわからないためリザーバ血液量センサを開発した。センサはリザーバ側面から3ヵ所の厚みを測り、あらかじめ測定して求めておいた校正曲線と照らして内容量を計算する。静止状態では10mlの精度を示したが、送血状態ではリザーバの膨らみが不均一になるため精度は悪化した。現在、補助循環制御プログラムを開発中であり、今後、動物実験実施の予定である。
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