1994 Fiscal Year Annual Research Report
家兎動脈の内膜剥離後の内皮再生機序と内膜肥厚機序に関する研究
Project/Area Number |
05671166
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Research Institution | School of Medicine, The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 伸 徳島大学, 医学部, 助教授 (10093840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 和敏 徳島大学, 医学部・附属病院, 医員
佐藤 浩一 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (90225938)
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Keywords | carotid endarterectomy / endothelial regeneration / ovoid type cell / hypercholesterolemia |
Research Abstract |
【目的】頚動脈内膜剥離後の内膜再生機序について家兎のコレステロール食投与群を用いて実験的に検討した。【方法】対象は日本白色雄家兎10羽で、1カ月間コレステロールを負荷した。方法は顕微鏡下で総頚動脈に小切開を加え、微小鑷子により血管の全周にわたり長さ4mmに内膜層及び内弾性板を剥離除去し血管を縫合した。術後1時間より2ヶ月後まで種々の時点で、潅流固定を行い屠殺し、病理組織標本を作成した。検討項目は光顕、走査電顕、透過電顕、また二重免疫染色として、Factor XIII、CD31、抗平滑筋抗体(HHF35)、抗マクロファージ抗体(RAM11)を用いた。【結果】走査電顕で再生速度に差はなかったが、spindle cellは膨化し、ovoid cellは大小不同を示した。透過電顕ではspindle type、ovoid typeのいずれの細胞も胞体内に空胞が認められた。免疫染色ではovoid cellはCD31に陽性で、内膜下にマクロファージ抗体陽性の泡沫細胞が増加し内膜は肥厚していた。【結論】内膜再生過程ではspindle typeとovoid typeの再生細胞が認められ、コレステロール負荷群ではspindle type cellの膨化やovoid type cellの大小不同の所見を認めた。
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