1995 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子と脳移植による脳損傷後の神経機能回復の比較検討
Project/Area Number |
05671193
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
片岡 和夫 近畿大学, 医学部, 講師 (10221178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種子田 護 近畿大学, 医学部, 教授 (10236713)
近藤 澄夫 近畿大学, 医学部, 助手 (30225619)
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Keywords | 脳損傷 / 脳梗塞 / 神経機能 / 神経回路網 / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
神経機能の評価法として電気生理学的に神経活動を評価する方法の他にグルコース代謝にて神経機能を評価する方法もある.そこでラット大脳皮質梗塞モデルを使い,経時的に視床におけるグルコース代謝を検討すると,梗塞後1,7,14日ではグルコース代謝低下を認めるものの28日になると著しいグルコース代謝亢進を認めた.しかし,その時期では視床は著しい退行変性に陥っていた.グルコース代謝亢進が神経細胞に由来するものであれば神経機能の過興奮といえるが,神経細胞に由来しないのであれば別の病態を考えなければならない.組織学的には大脳皮質梗塞モデルでは14,28日目にはPCNA陽性細胞の出現を認め,また血管の増生も認め,マイクログリアなどによるグルコース代謝亢進の可能性が高いと考えられた.線条体梗塞においても線条体と神経結合を持つ黒質にてグルコース代謝亢進を生じるが黒質神経細胞を電気生理学的に評価すると神経細胞の過興奮は認めずむしろ神経機能は低下を生じていた.
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[Publications] 片岡和夫: "Immunohistochemical, electrophysiological, and metabolic changes in substantia nigra pars reticulata sfter striatal infarction in rats" J Cereb Blood Flow Matab. 15(suppl). S352- (1995)
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[Publications] 朝井俊治: "Electrophysiological changes in substantia nigra sfter striatal infraction" Neuro Report. 7. 165-168 (1995)