1993 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性滑膜組織における光感受性物質の取り込みとレーザー照射の効果についての研究
Project/Area Number |
05671237
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
大辻 孝昭 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80223874)
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Keywords | アジュバント関節炎 / 光化学療法 / ラット |
Research Abstract |
ラットのアジュバント関節炎の滑膜表層において、光感受性物質として現在開発されているHpD,PH1126,NPe6のそれぞれはいずれもよく取り込まれ、長い時間にわたって残留することが蛍光顕微鏡写真、蛍光分光装置(東京医大)で確認された。なかでも、NPe6は選択性もよく、水溶性で扱いやすく、かつ短時間で代謝されることから、本実験の目的によろしく適合するものと思われた。同じ標本で滑膜におけるla抗原の発現状態を観察したところ、NPe6の分布域とよく一致し、NPe6は滑膜表面のマクロファージによく集積し残留するものと推察された。ラットにおける治療実験をガン治療の条件に準じてNPe6量、レーザーエネルギーを決定して行なったところ、滑膜は良く焼却されるが、一方で骨髄の壊死が著しく、照射条件については、レーザーエネルギー量を少なくできうるかを検討中である。滑膜炎での取り込みはラットの滑膜炎組織で確認が可能であったが、治療における評価はラットのアジュバント関節炎では再現性の点で難があり、現在兎の抗原惹起性関節炎を作成し治療実験を継続中である。 なおこの実験は日本石油化学の特許の問題でNPe6の名前を伏せる必要が平成6年3月末まであります。
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