1993 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ管活性が細胞外液の分布に及ぼす影響とその制御機構について
Project/Area Number |
05671279
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田中 義文 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (50079935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 美穂 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00244583)
溝部 俊樹 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50239266)
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Keywords | 血管内外水分移動 / リンパ液 / 連続測定 / 過渡解析 |
Research Abstract |
リンパ管系は毛細血管にて濾過された水分及びンパク等の回収機構として重要な機能を果たしいる。従来,このリンパ管系により回収される分量は,細胞間質に存在する水分量により受動に決定されるものであると考えられてきた。こはリンパ管系を単なるover-flow回路系として位づけるもので,同時にリンパ管系に対する能動な制御機構は存在しないとする考えの一根拠となっている。 一方,細胞間質の静水圧は陰圧であるといわれいる。このことは,リンパ管系が未だ不明の機により能動的に間質水分を吸引していることを唆しており,この意味において,リンパ管系をなるover-flow回路系として位置づけるのは不合であると言わざるを得ない。 研究代表者は放射性同位元素を用いて,血液量連続測定法を開発し,輸液,脱血などの負荷実を行い,生体全体として血管内外の水分移動法を求めてきたが,リンパ管の特に発達している管を研究対象にとり,小型灌流実験装置の作成とりかかった。本装置は以前より使用してきた線シンチレーションカウンタ,動静脈圧測定装に人工心肺回路を付加し,種々の血圧,酸素飽度,加湿保温装置,重量測定装置を組み入れたのである。灌流実験を行うとリンパ管および,ンパ液の流量測定が非常に困難であり,現在放性同位元素でラベルしたマイクロスフェアの投とその消退曲線よりクリアランス法をもちいた定方法を検討している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中義文: "輸液療法" 集中治療. 5. 413-422 (1993)
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[Publications] Y.Tanaka: "Anesthesia for Renal Transplantation" Anosthesia Today. 2. 4-11 (1993)
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[Publications] Y.Tanaka: "Hypokalemia" Anesthesia Today. 2. 284-289 (1993)
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[Publications] 田中義文: "血管内外水分移動のカイネティックス" 侵襲時の体液・代謝管理. 8. 9-14 (1993)
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[Publications] 田中義文: "標準麻酔科学麻酔と循環系薬剤の項" 医学書院, 352 (1993)
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[Publications] 田中義文: "モニタリングから何が分るか、機器としてのモニタ、コンピュータとの関係" 中外医学社, 193 (1993)