1993 Fiscal Year Annual Research Report
横隔神経の遠心性発射活動が筋弛緩薬ブロック離脱に及ぼす影響
Project/Area Number |
05671285
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
天木 嘉清 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30056767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池内 旬子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20239221)
小山 直四 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10162083)
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Keywords | 横隔膜 / 発射電位 / 低換気 |
Research Abstract |
遠心性発射活動と換気の関係を調べた。 ラット腹腔内麻酔下で小動物用レスピレーターにて人工換気を行い、頸部において横隔神経を剥離して双極電極より遠心性発射を導出し VC‐10に記録した。同時にデータレコーダに記録、呼気ガスモニターにて呼気炭酸ガス濃度、酸素濃度、麻酔ガス濃度をモニターした。更に股動脈にカニュレーションを行い、動脈血ガス分析、循環モニターに使用し、呼気炭酸ガス濃度から低換気群、正常換気群、過換気群の三群にわけ、各群で横隔神経からの遠心性発射を記録した。データレコーダよりの記録はシグナルプロセッサーにてパワースペクトラム解析を行い、どの換気群で、最大の発射電位、発射周波数、発射頻度で出現するかを調べた。 その結果低換気群では正常群、過換気群に比べ著明に発射電位、発射周波数、頻度が大きかった。しかし低換気群で、横隔膜より発射活動は明らかに亢進したが、あまりにも低換気では低酸素血症を生じてくる。その為低酸素の影響が生じてくるので、生理範囲内での血流ガス所見を検討しながら実験を進めなければならない点が問題であった。 今までの実験結果より横隔神経よりの発射の出現が多い呼気炭酸ガス濃度下で、この発射が非脱分極性筋弛緩薬ブロックよりの回復に及ぼす影響を調べる研究に進みつつある。 対象が小動物ラットのため、呼気炭酸ガス濃度を正確にモニターする問題を解決せねばならず、特殊な呼気採取装置を考案した。
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