1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671322
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内藤 誠二 九州大学, 医学部, 助教授 (40164107)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 秀哉 九州大学, 医学部, 医員
山崎 武成 九州大学, 医学部, 医員
古賀 寛史 九州大学, 医学部, 医員
|
Keywords | 尿路性器癌 / 化学療法 / 多剤耐性 / 抗癌剤 / 抗癌剤耐性 / P-糖蛋白 / メタロチオネイン / アドリアマイシン |
Research Abstract |
1)Doxorubicin耐性人膀胱癌細胞株(KK47/ADM、T24/ADM)における耐性機序について検討した結果、KK47/ADMではMDR1とMRP遺伝子の発現亢進が、T24/ADMではMRPの発現亢進とDNA topoisomeraseII遺伝子の発現低下が主要な要因であることが明かとなった。このように膀胱癌のDoxirubicinを含む多剤耐性の機序は単一ではなく、MDR1による耐性の克服剤であるverapamilのみではその耐性を完全に克服することはできないことも明らかになった。これらの結果については現在論文投稿中である。 2)Cisplatin耐性人膀胱癌細胞株KK47/DDP、T24/DDPを樹立し、その耐性機序について検討した。その結果、T24/DDPではcisplatin細胞内濃度の低下とDNA topoisomeraseI遺伝子の発現亢進が主要要因と考えられた。この結果についてはすでにCancer Researchに論文報告した。一方、KK47/DDPではcisplatin細胞内濃度の低下とglutathioneとmetallothioneinの増加が主要な要因であると考えられた。この結果については現在論文投稿中である。 3)人精巣腫瘍細胞株NEC-8を用いてcisplatinおよびVP16の耐性株を現在樹立しつつあり、今後それらの耐性機序について解析の予定である。 4)尿路移行上皮癌臨床手術材料におけるcisplatin耐性とmetallothioneinの発現との関連について免疫組織化学的に検討した結果、両者には明らかな相関があり、metallothioneinのcisplatinの耐性における意義がが明かになった。この結果についてはJournal of Urologyに論文報告した。 5)Blotiing analysisによる腎癌臨床手術材料の各種抗癌剤耐性の機序については現在検討中である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 内藤 誠二: "Intravesical therapy with adriamycin plus verapamii in patients with supcrficial bladder cancer:a pilot study" Urologia Internationalis. 48. 270-273 (1992)
-
[Publications] 小藤,秀嗣: "Metallothionein expression is correlated with cisplatin resistance in fransitional cell carcinoma of the urinary tract." Journal of Urology. 152. 1267-1270 (1994)
-
[Publications] 小藤 秀嗣: "Increased expression of DNA Topoisomeerase I gene and collatera.sensitivity to camptothecin in human cisplatin-resistant bladder:cancer cells." Cancer Research. 54. 3248-3252 (1994)
-
[Publications] 内藤 誠二: "Prophylactic intravesical chemotherapy with adriamycin plus verapamilfor primary superficcial Hadder cancer:preliminary resuits" Cancer Chemotherapy and Pharmacology. Suppl.35. 76-80 (1994)