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1995 Fiscal Year Annual Research Report

産婦人科領域における副甲状腺ホルモン関連蛋白の役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 05671355
Research InstitutionUNIVERSITY OF TOKYO,DEPARTMENT OF MEDICINE,BRANCH HOSPITAL

Principal Investigator

加藤 賢朗  東京大学, 医学部・付属病院(分), 講師 (00185878)

KeywordsPTHrP / 卵巣腫瘍 / 腫瘍内容液 / 遺伝子発現 / 生殖器 / 羊水 / 乳汁
Research Abstract

1)PTHrP(PTH関連蛋白)の正常生殖器における発現および作用の検討
遺伝子発現おのびPTHrP蛋白の局在について検討をした.
(a)子宮内膜、脱落膜、絨毛、卵管、卵巣、子宮筋、卵膜(羊膜、絨毛膜),妊娠初期および妊娠中期の胎児組織よりmRNAを抽出しRT-PCRにより、PTHrPの遺伝子発現を検討した・PTHrPの遺伝子発現は子宮内膜、脱落膜、絨毛、卵管、卵巣、子宮筋、卵膜および胎児の肝臓、腸、皮膚に見られた.
(b)ホルマリン固定した、正常子宮内膜、脱落膜、卵膜を用いてC端(109-141)を認識する抗体を用いた免疫染色(ABC法に準じた)によりPTHrPの局在を検討したPTHrP蛋白は子宮内膜では内膜腺細胞、脱落膜では内膜腺細胞および間質細胞、卵膜では絨毛膜細胞、脱落膜間質細胞、絨毛では合胞体細胞に局在が認められた。
(c)乳汁中に高濃度に含まれるPTHrPは産褥婦血中に移行する.
(d)羊水中のPTHrP濃度は妊娠中期で高値となる.また、奇形児、羊水過多症におけるPTHrP濃度は正常児のそれと異ならなかった.しかし、致死性四肢短縮小では低値であった.
(e)卵胞液中にPTHrPが高濃度に含まれるか卵胞液は多量のPTHrPを含む.
(f)SDS-PAGEでは正常組織中のPTHrP分子は多様である.
(2)高Ca血症を伴わない卵巣腫瘍におけるPTHrPの遺伝子発現と患者血清中および腫瘍内穃液中のPTHrP.
(a)PTHrP測定の意義・術前良性卵巣腫瘍(34例)、悪性卵巣腫瘍患者(27例)の血清、腫瘍組織(悪性10例、良性501R:)、腫瘍内溶液あるいは癌性腹膜炎の腹水(良性-14例、悪性-14例)中のPTHrP濃度を測定した。血清中のPTHrP値は正常コントロール(45例)のM+2SD,38.5pmol/L以上を高値とすると良性群では5例(16%)に軽度高値例が見られた。一方悪性群では10例(37%)に高値例が見られた.これらの高値例はいずれも術後正常値となった.腫瘍内溶液中に、PTHrPは良性、悪性卵巣腫瘍でいずれも検出された。特に500pmol/L以上の高値例は悪性群で5例(35%)良性群では1例(7%)に見られた.よって、卵巣腫瘍の腫瘍マーカーとして有用であると考えられた。
(b)PTHrP遺伝子発現は良性、悪性卵巣腫瘍組織のいずれにも見られた。

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Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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