1995 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌化学治療法における自家骨髄移植法併用による投与抗癌剤のdose-up
Project/Area Number |
05671401
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
篠塚 孝男 東海大学, 医学部, 助教授 (30110901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長村 義之 東海大学, 医学部, 教授 (10100992)
宮本 壮 東海大学, 医学部, 助手 (60209947)
村上 優 東海大学, 医学部, 講師 (00190893)
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Keywords | 卵巣癌 / 大量化学治療 / 自家骨髄移植 |
Research Abstract |
1998年9月より当院付属病院に入院し、本療法にて治療を行った上皮性卵巣癌63例(II期: 10例、III期: 35例、IV期: 18例)での治療成績をKaplan-Meier法による5年生存率でみると、II期: 80.0%, III期: 61.8%, IV期: 31.8%となった。それらのうちシスプラチン100〜150mg/m^2+アドリアマイシン80〜100mg/m^2+シクロホスファミド1600〜2400mg/m^2を行った、CAP療法症例44例では、その5年生存率はII期(7例) : 71.4%、III期(25例) : 62.8%、IV期(12例) : 33.4%であった。これらIII・IV期症例のうち本療法を2コース行った32例につき、シスプラチンの投与量別に治療成績をみると、1コースの投与量が150mg/m^2の群(18例)では66.6%、135mg/m^2以下の群(14例)では35.7%と有意に150mg/m^2投与群において良好な治療成績が得られた。さらに、III期症例22例につき、手術により肉眼的腫瘍のすべてが摘出可能であった8例では87.5%、手術後にも肉眼的残存腫瘍を有した群14例では41.7%の5年生存率となった。以上の結果より、私どもの行ってきた本療法では、シスプラチンの総投与量のみならず1回投与量の増量が、さらに手術においては、肉眼的な腫瘍は可能な限り摘出したあとに本療法を行うことが、良い治療成績に結びつくということが判明した。1991年2月より開始した、シスプラチンをカルボプラチンに変えての、カルボプラチン900〜1500mg/m^2+シクロホスファミド3g/m^2投与を行った19例(II期: 3例、III期: 10例、IV期: 6例)での4年生存率は61.4%となった。シスプラチンをカルボプラチンに変えることにより白金製剤のさらなるdose-upが可能となったが、dose-upの割には当初期待されたほどの治療効果は得られなかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 篠塚孝男: "造血幹細胞移植法を併用した卵巣癌の超大量化学療法" 日産婦・新生時血液学会誌. 5. 117-127 (1995)
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[Publications] 篠塚孝男: "血液細胞の移植法" 日産婦誌. 47. 161-164 (1995)
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[Publications] 篠塚孝男、平澤 猛 他: "Dose Intensive Chemoterapyの実際.骨髄移植." Oncology and Chemoterapy. 10. 155-162 (1994)
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[Publications] Shinozuka. T, Miyamoto. T, et al.: "Floow up Lapaloscopy in patients with Ovarian Cancer." Tokai J. Exp. Clin. Med.19. 53-59 (1994)
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[Publications] Murakami. M, Shinozuka. T, et al.: "High-dose Chemoterapy with Autologous bone Marrow Trans-Plantation for the Treatment of Malignant Ovarian Tumors." Seminors in Oncology.21. 29-32 (1994)
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[Publications] Murakami, M. Shinozuka. T, et al.: "The Impact of Autologous Bone Marrow Transplantation on Hematopoletic Recovery after High-aose Cyclophamide. Doxorubicin and Cisplatin Chemoterapy for Patients with Gynecological Malignancies." Asia-Oseania J. Obstet. Gynecol.19. 85-93 (1993)
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[Publications] 篠塚孝男: "Educational Book" 第33回日本癌治療学会 会長 内野純一, 575 (1995)
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[Publications] 篠塚孝男: "末梢血幹細胞移植(南江堂)" 原田実根、薗田精昭、高上洋一 編集, 198 (1995)