1994 Fiscal Year Annual Research Report
培養ヒト鼻粘膜上皮細胞を用いた呼吸上皮細胞分化機構に関する研究
Project/Area Number |
05671436
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
花牟礼 豊 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (40145496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 勝則 鹿児島大学, 附属病院, 講師 (90156779)
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Keywords | 呼吸上皮細胞 / 分化 / 繊毛上皮 / 繊毛新生 / 繊毛運動 / 単クローン抗体 |
Research Abstract |
以下の項目について研究を行った。 1.超微形態学的ならびに形態計測学的研究 繊毛新生過程は、(1)分泌顆粒形成、(2)中心小体形成、(3)中心小体の移動、(4)基底小体形成、(5)繊毛伸長の5段階に分けられた。呼吸上皮細胞の浮遊培養モデルにおいて、(1)は浮遊3日目にほぼすべての細胞で開始され、(2)は5日目にピークとなり、その後、(3)、(4)が進行し、7日目には(5)が開始され、14日目には成熟した繊毛となった。また、中心小体形成過程に出現するfibrous granule、deuterosome、centrioleを確認し、これらの出現頻度を明らかにし、浮遊3日目に、これらは上皮細胞の82%に出現した。即ち、繊毛新生は、まず分泌顆粒形成から開始されることが判明し、繊毛細胞は、ある種の分泌細胞由来であることが明らかとなった。 2.繊毛新生過程における表面微細構造と繊毛運動の発達 呼吸上皮細胞の浮遊培養モデルを用い、浮遊7日目以降の細胞について、表面微細構造と繊毛運動の対比を行った。繊毛運動は、繊毛打数、繊毛打振幅、繊毛間協調性について観察した。繊毛打数は、繊毛伸長早期より高い値を示し、繊毛打振幅、繊毛間協調性は、繊毛伸長と共に、増大、協調がみられた。また、同一細胞内での繊毛の協調はみられるが、繊毛細胞間での繊毛運動協調性、即ちmtachronal waveは認められなかった。 単クローン抗体の作成 浮遊培養3日目、即ち繊毛発現前の上皮細胞を用いて作成した。これらの単クローン抗体の中の一つは、浮遊3-5日目の細胞のみを認識し、浮遊前や成熟した繊毛細胞は認識しない。この抗体は上顎洞粘膜の杯細胞と分泌腺粘液細胞、扁桃上皮の中間層の細胞、空腸上皮のパネト細胞顆粒と吸収上皮ゴルジ野を染色し、分泌ならびに分化に関与する物質を認識すると考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yutaka Hanamure: "Ciliogenesis and mucus synthesis in cultured human respiratory epithelial cells." Ann 0tol Rhinol Laryngol. 103. 889-895 (1994)
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[Publications] Masahiko Yoshitsugu: "Ciliary motility and surface morphology of cultured human respiratory epithelial cells during ciliogenesis." Biology of the Cell. 82(in press). (1995)