1993 Fiscal Year Annual Research Report
重心動揺計による歩行・足踏訓練の評価に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05671441
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
徳増 厚二 北里大学, 医学部, 教授 (70050375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 明人 北里大学, 医学部, 講師 (00156895)
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Keywords | 重心動揺計 / ゲイトコーダ / 単脚支持期 / 両脚支持期 / 遊脚期 / 歩調cadence / 歩速 / PC9801転送 |
Research Abstract |
健康成人の足踏みと歩行を重心動揺計とゲイトコーダで記録し解析した。重心動揺計は直立時の足圧中心の動きを負荷体重で補正(体重での割算)し、2次限の距離で示すもので、XY信号は0.1volt/cmである。ゲートコーダは左右の足底に母趾(1)、足底接地最前部内側(母趾基部(2))同外側(小趾基部(3))踵(4)の4点にスイッチ式センサーをおき、各部分の接地と非接地の時間を計測し、定位置に置いた光スイッチにより、一定距離を歩行する時間から歩調 cadence,歩速を測定した。重心動揺では、足圧中心の2次元の距離を、ゲイトコーダでは、左右足底に置いたスイッチにより、左右別にその時間因子を計測した。歩行時には、下肢挙上では、4、3、2、1の順に離床し、下肢接地では4、3、2、1の順に接地した。足踏と前進歩行の離床は踵が最初であるが、接地は足踏みでは踵が最後になる点が異なった。重心動揺計での歩行軌跡のジグザグの外側凸の近くは単脚支持期と他側脚の遊脚期であり、斜線は両脚支持期であり、この間の重心移動はきわめて円滑に行なわれた。足踏みの重心動揺は前方凸の円弧を示し、円弧の最前部は両脚支持期であり急速に重心が1方より他方へ移動した。円弧の両端は単脚支持期と他側の遊脚期に相当する。この場合の重心は挙上肢による重心の内側への移動が、上体の外側への傾斜で相殺され、安定した重心動揺が認められた。歩行、足踏の時間・距離のパラメータ値を測定し、重心動揺計のXY信号をPC9801へ転送し解析、作図するとともに、躯幹・頭部、ならびに下肢の振子運動、上肢の補助的振子運動の役割を、力学的に検討した。歩行、足踏運動の経過を撮影し、これまでのパラメータの測定値を画像から検討する予定である。 フイールド調査として健康者の両脚、単脚直立重心動揺を、運動訓練前後で計測した。
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[Publications] 徳増厚二: "めまい・平衡障害のリハビリテーション" Equilibrium Research. 51. 443-448 (1992)
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[Publications] 徳増厚二,他3名: "平衡機能における加齢変化-末梢性前庭障害患者の検査値と標準値について-" 耳鼻と臨床. 39補2. 775-789 (1993)
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[Publications] Tokumasu K,et al.: "Prolonged dysequilibrium in three cases with vestibular neuronitis: Efficacy of vestibular rehabilitation." Acta Otolaryngol(Stockh). Suppl 503. 39-46 (1993)
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[Publications] 徳増厚二,他2名: "メニエール病の保存的治療の効果判定について" Equilibrium Research. Suppl 9. 121-125 (1993)
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[Publications] 徳増厚二,他5名: "メニエール病発作直前ならびに発作中の平衡機能" Equilibrium Research. 52. 590-601 (1993)
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[Publications] 徳増厚二: "姿勢と健康、平衡機能の役割" Life Science. 20. 18-21 (1993)
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[Publications] 徳増厚二: "耳鼻咽喉科検査法マニュアル(小松崎篤編)分担執筆:単脚・マン・両脚直立検査、指示検査" 南江堂、東京, 7 (1992)
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[Publications] Tokumasu K,et al: "Proceedings of XVIIth Barany Society Meeting (ed.Krejcova H)Physical training for dizzy patients." Barany Society,Czechoslovakia, 5 (1992)