1993 Fiscal Year Annual Research Report
耳下腺の細胞内シグナル伝達におけるクロストーク機構と分泌反応
Project/Area Number |
05671546
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (90111731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 聡子 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (30190391)
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Keywords | 唾液腺 / 耳下腺細胞 / 細胞内カルシウム / プロテインキナーゼC / カリウム放出 / ホルボールエステル / スタウロスポリン / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
ムスカリン作動薬カルバコール(CCh)は耳下腺細胞におけるK^+放出反応を強く抑制したが、cAMP生成促進剤イソプロテレノールやCキナーゼ活性化剤PMAは無効果であった。しかし、PMAで細胞を前処理し、CChで刺激したところ、K^+放出反応の有意な抑制がみられた。一方、Cキナーゼ阻害剤スタウロスポリンはCChによるK^+放出反応を増強した。thapsigargin(TG)やionomycin(lono)は単独では弱いK^+放出反応しか引き起こさなかったが、両者を併用することにより強い反応を惹起した。 細胞内Ca^<2+>濃度(【Ca^<2+>】_i)に対するPMAの効果を調べた。PMAで処理した細胞ではCCh刺激による【Ca^<2+>】_i上昇が有意に抑制された。TGやlonoによる【Ca^<2+>】_i上昇に対してはPMAは無効果であった。また、PMAはG-蛋白質活性化剤であるNaFによる【Ca^<2+>】_i上昇に抑制的に作用した。PMAで前処置した細胞ではCCh刺激によるイノシトールリン酸生成の有意な抑制がみられた。さらに、PMAは放射性リガンド^3H-ONBとムスカリン受容体との結合に全く影響を与えなかった。以上の結果から、Cキナーゼの活性化は負のフイ ードバックメカニズムによりイノシトールリン脂質代謝に影響を与え、CChによる【Ca^<2+>】_i上昇やK^+放出を抑制したものと思われる。 【Ca^<2+>】_i上昇に対するスタウロスポリン(Stauro)の効果を調べた。StauroはCChによる細胞外液からのCa^<2+>流入を促進した。この促進効果はTGやlonoによるCa^<2+>流入においてもみられた。これらの結果は、細胞内Ca^<2+>ストアの枯渇によるCa^<2+>流入機構をStauroが増強することを示唆している。この効果はCキナーゼ抑制とは関係のないメカニズムによるものと思われる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 東城庸介: "Carbachol-induced potassium release in rat parotid acini:comparison of the roles of cytosolic Ca^<2+>…" Japan.J.Pharmacol.63. 439-446 (1993)
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[Publications] 東城庸介: "Modulatory effect of 4beta-phorbol 12-myristate 13-acetate (PMA)on carbachol-induced Ca^<2+>mobilization in…" Biochemical Pharmacology. (in press). (1994)