1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671570
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
綿谷 和也 大阪大学, 歯学部, 助手 (90191741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白砂 兼光 大阪大学, 歯学部, 助教授 (30093420)
森岡 成行 大阪大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00230095)
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Keywords | chondrogenesis / cell differentiation / cell culture / bone morphogenetic protein-2 / aggrecan / type 〓 collagen / alkaine phosphatase / proteoglycan |
Research Abstract |
in vitroで軟骨・骨を形成する無血清培養可能ヒト唾液腺癌上皮細胞のサブクローンはBone morphogenetic protein(BMP)のcDNAを用いたNorthern hybridization法により、少なくともBMP-2を産生していることが明らかとなった。さらに、本実験を行う際にアッセイ系として得られたラット胎児筋肉由来間葉クローン細胞(RMD-1細胞)は軟骨細胞の分化を知る上で有用な実験系となり得ることが示唆された。すなわち、RMD-1細胞はそれ自体single isoform α-soomth muscle actinを発現し、超微形態的にも未分化な間葉細胞であった。RMD-1細胞に0.5%〜2%血清添加条件でI型コラーゲンコート皿上で高密度単層培養すると、100ng/mlのリコンビナントBMP-2(rhBMP-2)を作用させることにより、培養2日目よりアルシャンブルー染色陽性の軟骨細胞様小結節の出現が認められ、8日目には培養皿全面がこの小結節に覆われた。同様の条件でグルコサミノグリカン(GAG)合成量の変化を検討したところrhBMP-2の濃度依存性にGAG合成量は増加し、7日目には対照の15倍にまで増加した。さらに、〓型コラーゲン、aggrecan、アルカリフォスファターゼのmRNAの発現をcDNAを用いたNorthern hybridization法で検討すると、2日目から〓型コラーゲン、aggrecanのmRNAの発現がみられ、6日以後にこれらの発現量は増加した。もとよりRMD-1細胞に発現していたアルカルフォスファターゼのmRNAの発現は14日目頃より増加し、3週間後にはアリザリンレッド染色により石灰化中心の出現が観察された。以上の結果から、RMD-1細胞はrhBMP-2により未分化間葉細胞から軟骨細胞に分化する軟骨前駆細胞であり、内軟骨性骨化を理解するための有用な実験系であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)