1993 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用エアータービンハンドピースの汚染防止に関する研究
Project/Area Number |
05671594
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安永 哲也 大阪大学, 歯学部, 助手 (70182342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸田川 徳則 大阪大学, 歯学部, 助手 (70232494)
河合 啓次 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40204664)
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Keywords | エアータービンハンドピース / 院内感染 |
Research Abstract |
1.吸引防止機構付歯科用エアータービンハンドピース内部の汚染調査 滅菌した歯科用エアータービンハンドピースを各患者ごとに用いて、歯牙を切削した。ハンドピース外表部を清拭後、液体培地中で運転してハンドピース内部の汚染物質を回収し、その中の細菌のコロニー数をカウントした。回収菌数は、最小145CFU、最大15,150CFUであった。 2.歯科用エアータービン使用時の吸引防止機構作動による周囲環境汚染の調査 治療前、歯牙切削時、治療後に患者顔面付近の空気をバイオテストRCSエアーサンプラーでサンプリングを行い、空気中に飛散した細菌数を測定した。個々の症例による細菌数のばらつきが多く、吸引防止機構付エアータービンハンドピースと従来型のハンドピースとの有意差は認められなかった。 3.ハンドピースの吸引防止機構の効果をin vitroで検討 吸引防止対策ユニット、吸引防止機構付エアータービンハンドピースの吸引防止効果を未対策のものと比較検討した。滅菌を行ったエアータービンハンドピースを、菌液中で作動、停止を繰り返してハンドピースを汚染させた。ハンドピース外部を清拭した後、液体培地中で汚染細菌の回収を行い、その細菌のコロニー数をカウントした。結果は、吸引防止対策ユニット、あるいは吸引防止機構付エアータービンハンドピースをそれぞれ単独で使用すると、汚染は未対策の場合の1%程度にまで抑えられた。また、これらを併用すると0.1%程度になった。以上のように、吸引防止機構の付いたユニット、ハンドピースを組み合わせて使用すれば、細菌汚染防止に効果があると考えられる。
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