1993 Fiscal Year Annual Research Report
レジンとの接着性の向上及び細管封鎖を目的とした試作結晶生成性処理剤の実用化
Project/Area Number |
05671602
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
庄野 庸雄 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (40187505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 孝雄 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (20160757)
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Keywords | 象牙質前処理剤 / 象牙細管封鎖 / コンポジットレジン / 接着 |
Research Abstract |
1.処理剤の調製について 当初、処理剤の調製は難しかったが、調製段階に於ける主剤の濃度や調製後の水素イオン濃度を変化させ、その折出物生成能の変化を調べた結果、確実な処方が確立された。これは第99回保存学会で報告した。更に、処理剤の水素イオン濃度の調製に使われている2%の硝酸の他に、3.7%燐酸や2%塩酸等の無機酸を用いても同様な効果が得られることも解かった。今後、シュウ酸、乳酸等の有機酸、あるいはカリウム源としてグリチルリチン酸ジカリウム酸を添加してその効果も調べる予定である。 2.歯質接着試験について 試作処理剤の歯質接着への応用の検討に先立ち、市販のボンディングシステムの象牙質接着性を調べた。メーカーによって、象牙質接着強さを向上させるため、プライマーやボンディング材の他に、酸性の処理剤(コンディションナー)が必ず必要である製品があることを報告した(第72回IADR総会)。また、プライマーのみならずボンディング材にも接着成分を配合させた方がより効果的であるということも解かった(第100回春季保存学会で発表予定)。現在、コンディションナーやプライマーに代わるものとして、試作処理剤を用いて、市販のボンディングシステムとの組合わせの中から、試作処理剤に適合するボンディング材を検討中である。 3.歯髄為害性の検討 接着試験から試作処理剤の窩洞辺緑封鎖性の効果が推測できる。従って、当初の予定計画を変更し、試作処理剤の歯髄為害性の検討を行なうすることにした。予備実験として犬の歯髄を用い、窩洞を試作処理剤で処理して歯髄を病理組織学的に検索する実験に入っている。
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Research Products
(2 results)