1994 Fiscal Year Annual Research Report
レジンとの接着性の向上及び細管封鎖を目的とした試作結晶生成性処理剤の実用化
Project/Area Number |
05671602
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
庄野 庸雄 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (40187505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 英子 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40254635)
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Keywords | コンポジットレジン / 歯面処理剤 / 象牙質 / 歯髄保護 / 接着 / 象牙質知覚過敏 |
Research Abstract |
平成6年度は試作処理剤の生体親和性の再確認および臨床試験への方向性について検討して下記の結果を得た。 1.歯髄に及ぼす影響について 臨床的に使用する条件に可及的に近い条件において、歯髄に為害性があるかどうかを調べた。ラット上顎臼歯の咬合面に象牙質に及ぶ可洞を形成し、試作処理剤を30秒間作用させた後、グラスアイオノマーセメント充填を行なった。術後1週、2週、1ヵ月の組織標本を作製し光顕で観察した。 1週目において、軽度の象牙芽細胞の配列の乱れ、血管の拡張、切削面の歯髄側に限局して少数の炎症性細胞が対照群に比して多く観察された。2週目では実験群においてまだ炎症性細胞が見られたが、炎症がびまん性になったり重症化しているものは見られなかった。1ヵ月においては対照群との差はほとんど見られなかった。歯髄への影響は、残存象牙質の厚さと関連があるように考えられた。切削時露髄がない場合で残存象牙質が薄い場合は、残存象牙質の破折と一部性または全部性の急性歯髄炎の像が観察された。この原因としては、(1)セメント充填時または経過観察中の外力による残存象牙質の歯折により試作処理剤以外の要素による炎症(2)試作処理剤が介在する薄い象牙質を透過して歯髄に炎症を起こした場合などが考えられる。残存象牙質の厚さとの関係は今後の課題である。 2.歯肉に及ぼす影響について 1.の検討に加えて、上顎頬側歯肉に30秒間試作処理剤を作用させ、主として付着上皮への影響を調べた。 1週、2週、1ヵ月のいずれにおいても少数の好中球が付着上皮内に観察されたが、対照群と比べて差は見られなかった。今回の条件による試作処理剤の歯肉為害性は認められない。今後は、もう少し長い作用時間で分単位での観察期間における歯肉への影響を観察する予定である。
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Research Products
(1 results)