1993 Fiscal Year Annual Research Report
充填用グラスアイオノマーセメント表面のコーティング材の検討
Project/Area Number |
05671612
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
堀田 正人 朝日大学, 歯学部・歯科保存学・第一講座, 講師 (10157042)
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Keywords | 充填用グラスアイオノマーセメント / 2次防湿 / 耐久性 / 仕上げ研磨 / コーティング / 表面性状 / ヌープ硬さ / トリチウム溶出量 |
Research Abstract |
充填用グラスアイオノマーセメント表面の確実で影響の少ない2次防湿と長期的な耐久性を向上させる仕上げ研磨法としてのコーティング処理についての基礎的な検討(感水の影響、コーティングの防水効果)を行い、以下の地見を得た。 1)感水の影響 感水によるグラスアイオノマーセメントのヌープ硬さ低下範囲は最大約200mum白濁範囲は最大70mum程度であった。また、仕上げ研磨で感水範囲をうまくコントロールして、取り除くことは困難であった。 2)コーティングの防水効果 従来から使用されているバーニッシュよりもコーティング処理は色調安定性に優れていた。また、今回のコーティング処理法はセメント体を完全に防水することはできなかったが、色調変化、トリチウム溶出量は少なく、防水効果に優れていた。 今回のコーティング処理法で当初、完全に防水できるのではないかと考えていたが、完全には防水できなかった。しかし、グラスアイオノマーセメントの2次硬化反応は約1年続くといわれ、ポリアクリル酸アルミニウムなどの金属塩が水和して水和物ゲルの組織が発達するには水の存在が重要であることや長期的フッ素除放によるう蝕抑制効果等から、完全な防水効果を持たず、ある程度グラスアイオノマーセメント内外の水分の移動があることは有意義であると考えられる。
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