1993 Fiscal Year Annual Research Report
焼結金属のクラウン・ブリッジへの応用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05671617
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 幸平 東北大学, 歯学部, 教授 (40108551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 丈爾 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00250796)
石橋 実 東北大学, 歯学部, 助手 (40231138)
依田 正信 東北大学, 歯学部, 助教授 (70005073)
奥野 攻 東北大学, 歯学部, 教授 (50014080)
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Keywords | 前装冠 / 焼結金属 / 強度 / 製作術式 |
Research Abstract |
近年様々な陶材応用修復物が開発されている中で,焼結金属を用いたメタルセラミックスとして,ヘラテッククラウンとデグジントクラウンというものが新材料として登場した.これらは,メタル部分を鋳造ではなく,微細な金属粉を築盛し焼結させてフレームとし,その上に通常の陶材焼付前装鋳造冠と同様に陶材を築盛焼成していくものである. 我々は,臨床応用に際しての合理的な製作術式を考案する一方,基礎的検討として,臨床的な形態の試料での,強度試験等の検討を行った.その結果,ヘラテッククラウンは,従来のポーセレンジャケットクラウンとほぼ同程度で,デグジントクラウンはポーセレンジャケットクラウンと陶材焼付前装鋳造冠の中間の結果であった.これらの焼結金属を用いたメタルセラミックスは,現段階では,強度の面からみて不足の感が否めない. また従来の当教室の実験結果より,クラウン内面の強化がクラウン全体の強度を向上させるということが明らかにされている.我々は,このことと,両者間の強度の差に着目して,金属層の強度,陶材と金属層との界面の電顕的観察および焼付強度などの詳細な検討を続行中である.今後は,これらの検討から得られた結果をふまえて,陶材層と金属層との厚みの比率を変化させたときの強度に対する影響や,焼結金属自体の強度向上を目的として,焼結条件の検討等を中心に研究を進めて行き,焼結金属の利点をいかしつつ,さらにより強固なメタルセラミッククラウンの開発をめざしていきたいと考えている.
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