1994 Fiscal Year Annual Research Report
同一個人の20年経過歯列模型にみる歯列・咬合の加齢的変化
Project/Area Number |
05671634
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
中澤 章 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30188924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 浩 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00210245)
鳥居 一也 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (60188828)
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Keywords | 加齢変化 / 咬耗 / 咬合 / 下顎隆起 / 口蓋隆起 / 側方運動 |
Research Abstract |
20歳代の青年期に採得された上下顎歯列模型とその同一人の約20年後の壮年期の模型を約150例収集した。その中から智歯を除いて欠如歯が認められない個性正常咬合を有する健全歯模型を選択し、正常者の加齢的形態変化を捉えた。 歯列・歯槽・口蓋についてはCAT(computer aided testing)システムを応用し、歯列模型の三次元形状測定を行った。それをもとに新旧模型の"あいそめ図"を製作し、経年的形態変化の大きい部位と小さい部位を調査した。その結果、口蓋中央部分、歯槽部分は形態変化が大きい傾向を示した。形態変化が少ない部分は口蓋と歯槽の移行部付近と考えられた。 下顎隆起については、出現率は、青年期において50%、壮年期において65%であった。ほとんどの場合は両側性で、ほぼ左右対称性に認められた。青年期における出現部位は、犬歯と第一小臼歯、第二小臼歯部に最も多かった。壮年期における出現部位は同様に犬歯、第一小臼歯、小臼歯部に多く、中切歯、第二大臼歯部にも出現した。下顎隆起は青年期に出現した部分にはいずれも認められ、豊隆や大きさが増大し、中には癒合したように連続したものも認められた。また、青年期に出現し、壮年期に消失するものは1例も認められなかった。 咬合については、健全歯列の場合には青年期・壮年期とも咬頭嵌合位での高い接触を認めた。青年期の作業側では犬歯、小臼歯、第二大臼歯 で高い接触率を示した。壮年期では咬耗の進行に伴い作業側全体がガイドしていく、いわゆるグループファンクションドオクルージョンに近づく傾向を示した。 咬合わん曲については誌上発表を予定している。
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Research Products
(2 results)