1993 Fiscal Year Annual Research Report
ワクチン化癌細胞による癌免疫療法の開発 (副題)ワクチン化癌細胞による免疫担当細胞の活性化とアポトーシスのメカニズムについて
Project/Area Number |
05671655
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅津 康生 東北大学, 歯学部・第一口腔外科, 助手 (40168753)
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Keywords | 人悪性黒色腫 / 人腎細胞癌 / 人舌癌 / 紫外線照射 / MHC class I抗原 / CTL誘導能 / cloning |
Research Abstract |
人悪性黒色腫(Melanoma),人腎細胞癌(RCC),人舌癌(UTC-1,2)を株化樹立した。 このうちMelanoma,RCCを用い,紫外線(UV)照射に対する耐性およびMHC class I表現への影響を検討した。 その結果、1.UV照射2.2J/m^2で120secまではMelanoma,RCCは生存出来た。 2.新鮮癌細胞では20〜120秒のUV照射でMHC class I抗原の表出は低下した。 3.2〜3日培養した癌細胞では、同様の照射でMHC class I抗原の表出は上昇した。 4.樹立癌細胞(長期培養癌細胞)では同様のUV照射でMHC class I抗原の表出は上昇した。 以上の事実が明らかとなった。 さらに、これらの自己癌細胞でPBL,TILを刺激し自己癌特異的Cytotoxic T-cell(CTL)の誘導が可能か否かを検討した。その結果以下の事実が明らかとなった。 すなわち,新鮮自己癌であるか培養自己癌であるかにかかわりなく,UVを照射された癌細胞は,自己末梢血中のリンパ球あるいは腫瘍内浸潤リンパ球(TIL)からCTLを誘導するが,UV非照射癌細胞はCTLを誘導出来なかった。 以上の事実から、UV照射癌細胞はMHC class I抗原の表出の程度と無関係に、自己リンパ球からCTLを誘導する能力のあることが明らかとなった。 又、UTC-1,2に関しては現在、clone(cloning)樹立に向けて実験を続行中である。
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Research Products
(1 results)