1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671662
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
濱本 宜興 新潟大学, 歯学部, 助手 (40231526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 健次 新潟大学, 歯学部, 助手 (80242436)
鈴木 一郎 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80179192)
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Keywords | 歯原性上皮細胞 / 歯原性腫瘍 / MNU / アメロジェニン |
Research Abstract |
平成5年度は、数例のその形態学的性状を光顕的および電顕的に観察した。その結果に培養エナメル上皮腫細胞は、培養皿上に敷石状に配例し、紡錘形の結合組織細胞とは明瞭な境界を形成した。これらの細胞は弱いアメロジェニン活性を示した。この細胞と象牙質細片を近接させて培養させたものについては、形態学的にもアメロジェニン活性でもとくに変化は認められなかった。培養皿上でこの細胞と象牙質細片を近接させて培養したものが、形態学的にもアメロジェニン活性でもとくに変化は認められなかった理由として、培養皿上では、完全に接触させた状態で安定させる事が難しかったためと考えられ、今後は、培養皿のかわりにserum tubeなどを用いて、接触状態が安定的に保たれるように工夫したい。 一方、歯原性腫瘍の形成実験では、アルギン酸印象剤とMNUを混和したものを、下顎角部に注入した。対象はアルギン酸印象剤を単独で注入したところ、印象剤は吸収されることなく4か月間にわたり局所に止まった。局所に対する刺激も、周囲に異物巨細胞が観察された程度であった。実験群では激しい炎症症状が出現し、歯原性上皮細胞に形態学的変化が出現したが、腫瘍性変化にまでは至らなかった。今後は、アルギン酸培地などを使用して、操作の簡便性を追及し、実験例数を増やす。
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