1993 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌の間質構造に関する電子顕微鏡学的研究
Project/Area Number |
05671678
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山下 佐英 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30041320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 清美 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40145511)
向井 洋 鹿児島大学, 歯学部・付属病院, 講師 (20117550)
杉原 一正 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (00117516)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 間質構造 / 電子顕微鏡 / 膠原線維 / Type IV Collagen |
Research Abstract |
(1)正常扁平上皮癌間質の膠原線維の走査型電子顕微鏡学的研究 正常口腔粘膜上皮下結合組織の膠原線維は、規則正しい網目状構造をなし、乳頭状に隆起していたが、口腔扁平上皮癌細胞の浸潤とともに膠原線維はその配列が不規則となり、低倍像では癌胞巣に一致した大小の欠損腔が観察された。癌胞巣部の高倍像では、腫瘍細胞の浸潤による膠原線維の圧排変形像や断裂像が観察された。 (2)口腔扁平上皮癌間質の透過型電子顕微鏡学的研究 口腔扁平上皮癌の早期浸潤例を透過型電子顕微鏡で観察すると基底幕の断裂、多層化、anchoring fibrilsの消失、上皮下結合織内膠原線維の配列より、走向の不規則化などの所見が認められた。 口腔扁平上皮癌間質における膠原線維の各タイプの局在に関する免疫走査型電子顕微鏡学的研究 口腔粘膜前癌病変、特に白板症と乳頭腫においては、上皮細胞層と上皮下結合組織の接合部にType IV Collagenの局在が認められたが、口腔扁平上皮癌の癌胞巣周囲(間質との境界部)にはType IV Collagenの局在は認められなかつた。
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