1993 Fiscal Year Annual Research Report
小児歯科領域へのグラスアイオノマーセメント充填の応用に関する基礎的及び臨床的研究
Project/Area Number |
05671700
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小島 寛 北海道大学, 歯学部, 講師 (50186681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 智紀 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50241344)
加我 正行 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70125300)
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Keywords | グラスアイオノマーセメント / 充填 / 小窩裂溝封鎖材 / 予後 / 走査型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
小児歯科領域へのグラスアイオノマーセメントの応用に関して、以下の研究を行った。 1.小窩裂溝封鎖材としての光硬化型グラスアイオノマーセメント試作品 小窩裂溝封鎖材として本試作品を幼若第一・第二大臼歯に填塞し、その後一定期間ごとに資料を採得して予後に関する評価を行った。 (1)1回目の予後診査時期は平均140日後であった。口腔内診査を行ったところ、全57歯中、完全保持54歯、部分脱落3歯であり、完全脱落は皆無であった。また、二次齲蝕、新生齲蝕は認められなかった。 (2)2回目の予後診査時期は平均266日後であった。口腔内診査を行ったところ、全29歯中、完全保持26歯、部分脱落3歯であり、完全脱落は皆無であった。また、二次齲蝕、新生齲蝕は認められなかった。 (3)いずれの予後診査時期においても、口腔内診査に加えてシリコン系印象材による精密印象を採得し、レプリカを作製して、走査型電子顕微鏡による観察を行った。その結果、口腔内診査において部分脱落と判定された試料においても、裂溝内にグラスアイオノマーセメントが残存していることが確認された。 2.充填材料としてのグラスアイノマーセメント 幼若永久歯の齲蝕治療において、充填材料としてグラスアイオノマーセメントを用い、その後一定期間ごとに試料を採得して予後に関する評価を行った。これについては、現在調査中である。 以上の研究については今後とも予後調査を継続し、3年経過時における調査結果にもとづいてグラスアイオノマーセメントの有用性に関する最終評価を行うことになる。
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