1994 Fiscal Year Annual Research Report
小児歯科領域へのグラスアイオノマーセメント充填の応用に関する基礎的及び臨床的研究
Project/Area Number |
05671700
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小島 寛 北海道大学, 歯学部, 講師 (50186681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 智紀 北海道大学, 歯学部, 助手 (50241344)
加我 正行 北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (70125300)
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Keywords | グラスアイオノマーセメント / 充填 / 小窩裂溝封鎖材 / 予後 / 走査型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
小児歯科領域へのグラスアイオノマーセメントの応用に関して、以下の研究を行なった。 1.小窩裂溝封鎖材としての光硬化型グラスアイオノマーセメント試作品 (1)小窩裂溝封鎖材として本試作品を幼若第一・第二大臼歯に填塞し、その後一定期間ごとに資料を採得して予後に関する評価を行なった。症例総数は66歯で、填塞後1年以上経過した32歯中、完全保持28歯、部分脱落4歯、完全脱落は皆無であった。 (2)生体親和性について細胞毒性評価による検討を行なった。本試作品を一定時間光照射した後に細胞毒性試験を行なったところ、10秒照射、20秒照射では細胞毒性が認められたが、30秒照射では細胞毒性が認められなくなった。一方、従来の化学硬化型のものでは、練和後24時間経過した時点で細胞毒性が認められなくなった。 (3)本試作品の歯質接着性における各種歯面処理剤の効果について、サーマルサイクリング試験を行なって検討した。その結果、無処理、ポリアクリル酸処理、クエン酸処理の順に歯質接着性の向上が認められた。 2.充填材料としてのグラスアイオノマーセメント 幼若永久歯の齲触治療において、充填材料としてグラスアイオノマーセメントを用い、その予後に関する評価を行なった。これについては、現在調査中である。 以上の研究については今後とも予後調査を継続し、3年経過時における調査結果にもとづいてグラスアイオノマーセメントの有用性に関する最終評価を行なうことになる。
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