1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671840
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Research Institution | Kitasato University, School of Science |
Principal Investigator |
熊沢 義雄 北里大学, 理学部, 教授 (30072375)
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Keywords | LPS / 抗CD3抗体 / RT-PCR / IFNα / IL-4 / IL-10 / サイトカイン / マクロファージ |
Research Abstract |
細菌内毒素(LPS)に不応答性を示すC57BL/10ScCr(B10Cr)脾細胞を抗CD3抗体や抗TcRαβ抗体などで刺激した時のIFNγ産生は、LPSに応答性を示すC57BL/10ScSn(B10Sn)脾細胞のものと比べ低いことを既に示した。本年度は、これらT細胞を抗CD3抗体で刺激した時の各種サイトカインmRNAの発現をreverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)よって調べた。IFNγとIL-4mRNAの発現はおよそ24時間後にピークとなったが、発現の強さは両者間に差を認めなかった。また、IL-10mRNAがB10CrT細胞でより強く発現していなかった。これらの結果はB10CrT細胞でのTh2選択的活性化が起きていないことを示している。そこで抗原提示細胞を介した何らかの制御があるのではないかと考え、骨髄細胞由来マクロファージ(BMD-Mφ)や腹腔内の活性化MφをLPSやOK-432で刺激したときのモノカイン産生を調べた。その結果、実験に用いた牛胎児血清にB10SnMφを刺激するのに十分量のLPSが混入しており、有意な量のモノカインの産生を示したが、B10CrMφには認められたかった。OK-432で刺激した時にはモノカイン産生には有意な差を認めなかったことから、MφのLps遺伝子の有意が抗CD3抗体刺激によるT細胞のサイトカイン産生に影響を与えていることが示唆された。IFNα/β遺伝子はLpslocusに近接した位置にあるので、IFNα/βやIFN産生調節がサイトカイン産生の調節性因子として機能している可能性を考え、これらのメッセージの測定を始めたことろである。研究室の移転に伴う研究の遅れもあるが以上の点について3カ月以内に論文をまとめる所存である。なお、昨年投稿中であった論文は使用した抗体とFcRとの反応が問題となった。それを明確にするためには抗IFNγ抗体と抗IL-4抗体のペプシン消化物F(ab′)_2の使用が必要であることから、その調製を試みたが失敗し再度挑戦していることろである。また、腸管上皮リンパ球(i-IEL)を抗CD3抗体で刺激した時十分量のIFNγ産生を認めたが、Mφとの関連を明らかにする迄至らなかった。
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